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巨額の損害賠償請求・司法書士や税理士へ余り過ぎた弁護士が襲いかかる時代 否認や非弁の無料鑑定・公認会計士資格 飯田はじめ03-6265-6349このブログは飯田の個人的意見です

和歌山判決が司法書士業界衰退する画期的判決・弁護士が司法書士狩りを懲戒請求と報酬返金で始めたのは?

以下記事転載。

弁護士法人の営業ですが司法書士へ請求されます。

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司法書士の報酬を取り戻す - hasansaisei.com

以下の記事転載

 

平成24年6月5日 産経新聞記事より

弁護士でもないのに報酬を受けて、高金利の債務の過払い金返還請求手続きをしたなどとして、警視庁保安課は5日、弁護士法違反の疑いで、東京都中野区新井、司法書士、甲斐勝正(67)と豊島区南大塚、債務整理会社経営、小島辰男(55)の両容疑者ら男女8人を逮捕した。同課によると、甲斐容疑者と小島容疑者は容疑の一部を否認している。司法書士が非弁行為の疑いで逮捕されるのは全国初という。 同課によると、甲斐容疑者は簡裁の訴訟などで弁護士と同じように代理人を務められる「認定司法書士」で、140万円以下の請求手続きは認められていたが、限度額を超える高額な過払い金の請求手続きを請け負っていたという。平成21年11月から約2年間で、債権者約1300人の請求手続きを受け、利益として返還額の約4割に当たる手数料計約4億4000万円を得たとみられる。

 逮捕容疑は、昨年6月16日以降、弁護士でもないのに、債権者11人から違法に計約3700万円分の過払い金返還請求手続きを受け、約650万円の報酬を得たなどとしている

 

甲斐 勝正 中野 平成24年11月19日 業務停止 

 

弁護士資格持たずに過払い請求の疑い、司法書士ら8人逮捕2012/6/5 12:20 弁護士資格がないのに消費者金融への過払い金返還請求を繰り返したとして、警視庁保安課は5日、司法書士の甲斐勝正容疑者(67)=東京都中野区新井2=、広告代理店経営、小島辰男容疑者(55)=豊島区南大塚2=ら8人を弁護士法違反(非弁行為)容疑などで逮捕した。 同課によると、甲斐容疑者ら2人は容疑を一部否認、6人は認めている。  同課によると、甲斐容疑者らは2009年11月以降、多重債務者に代わって消費者金融約20社に総額約32億4千万円の過払い金返還を請求。 約12億7千万円を返還させ、そのうち4億4千万円を手数料として受け取っていたという。  甲斐容疑者らの逮捕容疑は昨年6月16日ごろから計11回、過払い金の返還を消費者金融に請求し、手数料約650万円を受け取っていた疑い。  2005年に改正された司法書士法では、法務省に認められた「認定司法書士」に限り、140万円以下の過払い返還請求を代行することが認められるようになったが、 140万円を超える返還請求は弁護士資格が必要。

 

 

 

http://eyochan-home.cocolog-nifty.com/blogdayo/2014/02/post-a845.html

2014年2月14日 (金)

地裁で訴訟代理できない司法書士の裏技を裁判所が全否定

判例時報2206号111ページに、富山地裁平成25年9月10日不当利得返還請求事件の判決とその解説が掲載されている。過払い金の返還を求める本人訴訟である。結果は、「訴えを却下する」との内容である。

なぜ、訴え自体が却下されたか。それは、原告本人(個人)の後ろで、訴状を作成するだけでなく(ここまでは、司法書士の業務)、その後準備書面、訴えの変更申立書、報告書、忌避申立書を作成し、裁判所への提出を行っていたからである。

民事訴訟法54条1項は、「法令により裁判上の行為をすることができる代理人のほか、弁護士でなければ訴訟代理人となることができない。 」と規定されており、原則、紛争当事者以外の第三者は訴訟追行できない。

*例外として、任意的訴訟担当、簡裁事件のサービサーが直接、訴訟追行が可能であり、認定司法書士は簡裁事件に関して訴訟代理ができる。しかし本件は、地裁案件である。

この司法書士は、このことを十分知ったうえで、自らは、法廷に臨席し、原告を背後で指導しながら、被告の主張や反論を聞いて、「いかなる内容の書類を作成すべきかを判断」して、「その判断に基づいて書類を作成」し、各書面は全て原告個人の名前を記し、預かった印鑑を押印して、自ら提出していた。

これに対し、裁判所は、司法書士は、「他人から嘱託された趣旨内容の書類を作成する場合であれば、司法書士の業務範囲に含まれ、弁護士法72条違反の問題を生ずることがないが、いかなる趣旨内容の書類を作成すべきかを判断することは、司法書士の固有の業務には含まれないと解すべきであるから、これを専門的法律知識に基づいて判断し、その判断に基づいて書類を作成する場合には、同条違反となるものと解されており、民事訴訟法54条1項本文の適用範囲につき上記のとおり解釈することは、」弁護士法72条により非弁護士の法律事務禁止の規程と「整合的である」としている。 

この判断基準は、司法書士の訴訟事務と弁護士法72条違反の間の微妙な問題について、明確な判断を示したものであると評価できる。なお、この判決は確定している。

この判決は、司法書士、時には、行政書士も含め、訴訟関係書類の作成の受任における事務処理の取扱の実態に警鐘を鳴らすものといえよう。

一部には、この司法書士が、裁判官の忌避申立書まで作成し、提出していたことなどから、特殊なケースと見る向きもあるが、この判断基準は、この司法書士が今まで同様の方針で、大量の過払い金事件を扱っていたことを詳細に認定したうえで行われており、同様のケースは各地で見られることから、相当の影響があるのではないかと思われる。

その上、本件では、原告本人がこの司法書士の訴訟行為を追認したにもかかわらず、これを否定し、訴えを却下して入ることが注目される。この場合、裁判に原告として数回出席したにもかかわらず、訴え自体を却下された原告への影響は大きい。もう一度、訴訟を提起しなければならず、費用や出廷の負担が二重に係る。そもそも、司法書士の裏技のために、余計に出廷することにもなっているようであり、原告が正式に弁護士に頼んでいたなら、出廷の負担もなかったのではないか。そういう意味で、改めて弁護士に依頼したときに、本人のこのような金銭的、肉体的、時間的損害の問題が避けて通れないように思われる。貸金業者の訴訟担当者及び司法書士の方は、必読の判決であろう。

 

 

http://eyochan-home.cocolog-nifty.com/blogdayo/2016/06/post-e608.html

2016年6月27日 (月)

過払い金専門の認定司法書士に降りかかった最高裁判決

とうとう最高裁判所の判断が出ました。
ブログの休眠宣言をしたばかりですが、これは、少し触れていなければ、と休眠宣言の舌の根も乾かないうちに少しばかり、書かせていただきます。
(先日も、割賦販売に関する所有権留保に関する重要な下級審判決が出たので、いずれ、どこかで取り上げる予定です)
認定司法書士が、裁判で取り扱える事件は、簡裁民事訴訟手続きの対象となるもののうち、紛争の目的の価額が民事訴訟法3条1項6号イに定める額(140万円)を超えないとされ、裁判外の和解でも同様とされ(同7項)とされている。
しかし、紛争の目的の価額の解釈については、「個別債権額」説と「経済的利益」説があり、過払い金債権を扱う際に、貸金会社と認定司法書士間に解釈の争いがあり、弁護士も業際問題として問題にしてきた。
経済的利益説は、認定司法書士にとって、個別には債権額が140万円を超えていても、和解による利益(免除等の額など)が140万円以内なら取扱可能となるので、都合が良かった。
しかし、ついに最高裁が、以下のように判示し、個別債権説を取ることが明らかになったのである。

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85969
債務整理を依頼された認定司法書士は,当該債務整理の対象となる個別の債権の価額が法3条1項7号に規定する額(140万円)を超える場合には,その債権に係る裁判外の和解について代理することができないと解するのが相当である。」経済的利益が140万円を超えなければいいという,認定司法書士の主張は、明確に退けれれている。明日から、直ちに違法行為となって、たちまち和解交渉ができなくなって、困ってしまう認定司法書士さんが少なからず、存在するのは、確実である。さらに、本件は、違法な和解行為の対価として受領した報酬返還の返還をみとめたから、受領した報酬額に、法定利率を加えて返還しなければならない。今まで仄聞したところによると「経済的利益説」で和解を進めてきた認定司法書士がほとんどなので、過去の依頼者が、一斉に返還請求をし始める可能性も考えられるから、こちらのほうが大変だ。

また、経済的利益説で裁判外行為を行うことが違法と判定されたから、司法書士会は、違法な業務をやっていた認定司法書士に対して、どういう対応にでるのだろうか?そういえば、認定司法書士に対抗意識を燃やしていた某弁護士法人は、どういう対応にでるのだろうか
また、依頼者等から懲戒請求が出たら、法務省は、どうするのだろう。
いずれにしろ、違法な和解行為がなかったか、すぐに精査し、報酬を返還することを検討しなければ、今後の業務にも支障が出るのは確実だろう。

 

http://ameblo.jp/ichifuna-law/entry-12150325351.html

【『街の法律家』にご用心!!】2016-04-14 22:15:11 
テーマ:ブログまず弁護士法を見てみましょう。

(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)

弁護士法第七十二条  弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

要は法律問題について、誰かの代理人として法律事務を行うことができるのは

『弁護士だけ』です。何度も言います。お金をいただいて代理人として交渉できるのは『弁護士だけ』です。

『街の法律家』と呼ばれる行政書士ができるのは事実関係の調査

書類の作成だけです

もう一人の『街の法律家』の司法書士ができるのは行政書士ができることプラス相続を原因とした登記だけです

 

相続を例にすると行政書士ができるのは相続人が誰なのか調査することや遺産の評価額を調べることそして、「協議のまとまった」遺産分割協議書の作成

だけです

司法書士は上記に加え、遺産分割協議書に基づく不動産移転登記だけです

 

これ以外の法律業務を行政書士司法書士が行ったら『弁護士法違反』

です。

 

しかし、実際をみてみると相続の交渉代理をしてお金をもらっている司法書士

離婚事件で、一方の代理人をしている行政書士債権回収業務や不動産明け渡し交渉をしている行政書士など、違法行為があとを絶ちません。

これらはいずれも『違法』です

 

東京地裁は平成27年7月30日に依頼者からお金をもらって相続交渉をした行政書士に対して依頼者から受け取った報酬約120万円の返還と

行政書士が行った不当な遺産分割の結果、依頼者の被った損害の賠償も命じました

これらの業種の方も、一応民法等の勉強はされているので、知識がないとまではいいません

 

問題は、交渉が難航していよいよ裁判となったときに

行政書士司法書士も「裁判はできません。自分でやるか弁護士に頼んでください」となります。非常に無責任なことになります。

なお、司法書士も140万円までの簡易裁判所事件は受けられます。

しかし、過去には140万円以上の過払金の回収ができたのに

依頼者が司法書士に依頼していたがために、「140万円までしか請求できない司法書士」が160万円ではなく、140万円に限定して訴訟提起をし和解をした事案がありました。要は、中途半端なのです。

 

行政書士司法書士は「弁護士に頼むと高いですよ」と言っているようです

 

確かに、弁護士よりも安い金額設定を売りにしているのですから弁護士に依頼するよりは費用は安く済むでしょう

 

一時的にはしかし、その後、交渉がまとまらず弁護士に依頼することになったら行政書士費用+弁護士費用となります。行政書士費用分が丸々損になります。

 

皆様が法律問題に直面したとき誰に相談するのか、その選択は皆様において行っていただくべきものです。しかし、その前提となる情報や法律を正しく理解しておかないと結果的に安かろう悪かろうタダほど高いものはない

という結果を招来しかねないということも覚えておいてただければと思います。法律で困ったら、弁護士に相談しましょう!『街の法律家』は弁護士です!!

 

 

 

http://ameblo.jp/ichifuna-law/entry-12159617151.html

【続・街の法律家にご用心】2016-05-12 17:29:01 
テーマ:ブログ以前、街の法律家を名乗っている司法書士行政書士が行うことのできる業務の範囲とその範囲逸脱の実情を書かせていただきました。

司法書士の方が書かれた、司法書士による弁護士法違反の裁判に関する記事がありましたので僕の書いた過去の記事を異なった角度から見たものとして

見ていただければと思います。

http://ameblo.jp/ichifuna-law/entry-12150325351.html

現在は、弁護士大増員時代です。訴額140万円以下の簡裁事件も含めて

弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

その件の解決のみならず、関連・付随する様々な問題をワンストップで解決できるのはやはり『街の法律家』である弁護士です。

~以下、引用です(山口県の林司法書士事務所さんのブログです)~

司法書士は不思議な職業
 山口県司法書士会の会報「桐友」に掲載した原稿です。
 多少長い文章ですが、司法書士制度に興味がある方は、是非読んで見てください。 お勧めですよ。
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  「和歌山控訴審判決」についての雑感          
   ~地裁に於ける司法書士?~
          
1和歌山訴訟とは
 平成22年に和歌山で、司法書士債務整理事案について、弁護士法違反及び善管注意義務違反による損害賠償が問われた事件である。
 概略は、次の通り。 A司法書士が所謂クレサラ被害者の会より紹介された夫婦の債務整理を受任したところ33社より約2,200万を超える債務が判明し、過払金が約1,000万であった。A司法書士は、債権者の内、概ね、140万以内の債権債務については代理権により、140万を超えるものについては、書類作成や本人支援の手法により、債務整理を終了したが依頼者は、司法書士の行った業務に対し、不法行為による損害賠償として、依頼者の支払った司法書士報酬の返還や慰謝料を求め、提訴に至った。
 一審判決は、平成24年3月に言い渡され司法書士会の主張する個別説(140万の判定は、各社の債権額合計ではく、一社毎に決定)が採用されたものの、一部の業務は司法書士の代理権を超えているとして、損害賠償請求の一部を認めた。
控訴審判決の内容
 上記一審判決について、依頼者側が請求拡張のうえ控訴し、司法書士も附帯控訴にて対応した。
 争点は、次の通りあった。
 ・140万のカウントは、一社毎か、各社のトータルか
 ・140万のカウントは、債務者の受益額か残債務額か
 ・140万を超える事務処理について、その手法が弁護士法違反となるか
 ・司法書士の説明と助言は適切だったか
 ・債務整理の方針に誤りがあったか
 ・引直し計算の手法は適切だったか
 ・過払金の回収が不十分
 ・報酬請求が不透明
 ・慰謝料や弁護士費用は認められるか
 上記に対する控訴審判決は平成26年5月に下されたが、概ね一審判決の内容を踏襲しA司法書士の行った140万超の過払金処理が弁護士法違反と認定され、説明・助言義務違反や慰謝料をも認められる結果となった。
 その判決の全文は、取扱注意にて、日司連経由で入手可能なので、是非とも精読頂きたい。
 勿論、判決の内容には、私個人としては納得行かないが、中でも、武富士への過払金請求に於ける裁判所の判断には、目まいを覚えた。
 裁判所は、A司法書士の行った業務に対し「全体としてみると、弁護士法72条の趣旨を逸脱する」と指摘するが、そうであれば、司法書士は、地裁事件での訴訟活動は殆ど不能となってしまう。そんな危惧を覚えたのは私だけではないはず。 
 ちなみに、相当なプレッシャーが予想された司法書士の代理人は、やはりこの人木村達也弁護士で、相手方も負けられない戦いだったのだろう、11人の弁護士軍団であった。
3判決の影響
 司法書士の代理権を巡っては、債権者主張額説と受益説、総額説と個別説、合算説と個別訴訟物説とが、司法書士と一部弁護士との間で対立している。
 上記の対立については、平成15年の司法書士法改正による代理権獲得、もしかしたら付与、及び、平成18年から本格化した過払い訴訟の総括として、今後とも各地で訴訟が提起され、様々な判断がなされると予想される。
 本件訴訟は、クレサラに関与する司法書士の誰もが被告となる可能性を示唆しており、決して他人事ではない。
 日司連においても善後策が練られるのだろうが、本件判決の内容を検討するに、本人訴訟支援の範囲が相当に限定されていることから、司法書士の中には、今後、地裁事件に躊躇する者も多いと想像する。
4富山判決
 上記に加えて、皆さんご存知とは思うが、平成25年9月の富山判決が心理的に重く伸しかかる。
 その事案の内容は、地裁事件での過払い請求における司法書士の書類作成援助を、「訴訟行為を包括的に委任するもの」と裁判所は判断し、無権代理による訴訟要件の欠如から訴え却下としたものだ。
 これは、裁判官への忌避申立等も絡み、特殊な事件だとは思うが、司法書士が頑張れば頑張る程、弁護士法違反に近づいてしまう、そんなジレンマを感じさせる判決だ。
 富山判決では、「いかなる趣旨内容の書面を作成すべきかを判断することは、司法書士固有の業務範囲には含まれない」「法律の専門的知識を有しない原告が自ら作成すべき書面の趣旨を決定し、それに即した書面を司法書士に作成してもらったとは考え難い」と判断している。
 そうであれば、例えば、0スタート計算を原告本人が理解し、司法書士に指示をしない限り、司法書士はOスタート計算による訴状を作れないことになってしまう。
 逆に、司法書士が0スタート計算の説明・助言をしなければ、善管注意義務に問われかねない。
 いやはや、司法書士はどうすれば良いのだろうか?つくづく、制度の狭間に生まれた不思議な職業だと思う。
5今後の地裁事件への関与
 司法書士に簡裁代理権が付与されるまでは裁判所との接点は、簡裁、地裁を問わず、書類作成の一点で、本人訴訟、それが当然であった。
 ところが、幸か不幸か、簡裁代理業務を司法書士が行うようになり、司法書士の地裁事件への関与が薄くなった。簡裁代理権は、功罪併せ持ったもので、結果的に、司法書士を地裁から遠ざけたのだ。
 その理由としては、司法書士が本人訴訟の手間を惜しんだ他に、外的要因も挙げられよう。     
 先ずは、弁護士の増員である。山口県に於いても例外ではなく、人数的には倍増以上、それに伴って、裁判所も地裁事件に於いては弁護士選任を勧めることが明らかに多くなった。言い方を換えれば、弁護士不足による緊急避難的な役割が司法書士に求められなくなった。
 今後、地裁事件に於ける司法書士の役割は残念ながら、益々薄れることが予想される。
 確かに、依頼人の事を考えれば、下手に司法書士が関与するよりも、当初より弁護士に委任する方が良くて、弁護士に繋ぐことが司法書士には求められているのかも知れない。
 そもそもは、司法書士は、弁護士とは違う法律家像を模索していたはず。少なくとも私の知る限り、弁護士の代理型に対し、司法書士は本人との二人三脚型を目指していた。
 ところが、現状は、簡裁代理のお蔭で、司法書士象も大きく動き、当初危惧されていたミニ弁護士へと邁進している気がする。
 地裁が遠く感じるのは、私だけだろうか。
6今後の展開
 司法書士は思い切って、地裁事件の書類作成権限を放棄してみては如何か、と最近思うようになった。勿論、それには、市民や弁護士会との政治的なバーターが必要である。
 バーターの内容は、少なくとも、140万以下の事件については貫徹する方法、例えば自らが関与した事件の上級審の代理権や執行代理権を取得する方向は如何だろう。
 それであれば、依頼人も納得し、弁護士との不要なトラブルも避けられる。
 完成された弁護士制度とは異なり、不完全な制度だからこそ司法書士は面白いのだが、現場で血と汗を流す生身の人間からすると、困った存在だ。
 私の司法書士人生もラストスパートに差し掛かった。老兵は、口数多くして消え去るのみだが、司法書士の未来は、優秀な青年司法書士達に託すしかない。
 私が20代だった頃、全青司の大会で、当時、九州大学の教授だったか?大出良知先生が話したフレーズが忘れられない。
 確か、「弁護士法72条が怖くて、司法書士が出来るか、ぐらいの気概を。」とのエールだったと思う。それは、実に心強く、前向きな気持ちになれたし、司法書士に未来も感じた。
 しかし、現在では、その気概が現実のものとなり、債務整理事件を巡っては、サラ金業者VS司法書士・弁護士の構図が、司法書士VS弁護士の様相を呈している。
 司法書士の安住の地は、一体何処だろう?
 ・不動産登記
 ・会社法
 ・成年後見
 ・財産管理
 ・簡裁代理
 ・家事代理
 ・?
 さて、私が期待を寄せる青年司法書士に、未来図は描けているのか?
 和歌山訴訟を踏まえ、司法書士の将来を占う全ての鍵は、地裁事件にある。
 だからと言って、私は弁護士に成りたい訳でもない。
 やはり、来世は「花屋さん」が良いな。