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武闘派法律家の真実ブログ時代の変化を捉える職人・公益性と事実の意見

巨額の損害賠償請求・司法書士や税理士へ余り過ぎた弁護士が襲いかかる時代 否認や非弁の無料鑑定・公認会計士飯田はじめ03-3984-2333このブログは飯田の個人的意見です

東京地方裁判所 平成26年(ワ)第31864号 損害賠償請求事件 平成27年9月25日判決言渡神田知宏・唐澤貴洋弁護士敗訴2ch削除業界へイジメ?

東京地方裁判所 平成26年(ワ)第31864号 損害賠償請求事件

平成27年9月25日判決言渡

東京高等裁判所知財高裁 平成27 年(ネ)第10119号

平成28年2月24日判決

 

神田知宏・唐澤貴洋弁護士敗訴

 

 

弁護士・弁理士 神田 知宏 - 小笠原六川国際総合法律事務所

ネット上の誹謗中傷・風評被害対策/削除【IT弁護士 神田知宏】

 

恒心年表/2016年後半 - 唐澤貴洋Wiki

唐澤貴洋とは (カラサワタカヒロとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

 

2ch埋立(2ちゃんねる埋め立て)~株式会社WEB広報

2chの過去ログ削除とは | 株式会社WEB広報 - Archive.is

2ちゃんねる対策 | 株式会社WEB広報

 

社名

株式会社WEB広報

本社

東京都渋谷区恵比寿1-15-9 4F
電話:03-6869-9388
FAX:03-6869-3931

東京相談センター

東京都港区芝公園2-10-5 シグマ浜松町ビル4階
(WEB広報 誹謗中傷相談センター)
地図はこちら→

事業内容

SEO対策
2ch2ちゃんねる)対策
ネット誹謗中傷対策
SNS運用代行
広報代行・PR代行
WEBコンサルティング

設立

2013年3月

従業員数

14名

加盟団体

東京商工会議所
(会員番号 C-2531615)

取引金融機関

みずほ銀行 新橋支店(普通:2815468)
三菱東京UFJ銀行 金沢文庫支店(普通:0097249)

横浜支店

横浜市金沢区泥亀1-17-9

福岡支店(九州支社)

福岡県福岡市中央区薬院1-6-9 3F

札幌支店(北海道支社)

札幌市中央区南1条西16-1-323

代表取締役・社長

小山守生(コヤマモリオ)

 

 

2014年12 月21日http://kandatomohiro.typepad.jp/ IT弁護士カンダのメモ。

民間削除業者  IT弁護士カンダのメモ。: 民間削除業者

民間削除業者・風評被害対策業者

 忘れられる権利ビジネス,とも言われる、民間削除代行業者,風評被害対策業者だが,法律上,その適法性を問題とする争点がある。 それが「非弁」(弁護士法72条)の問題だ。 弁護士法上,法律事務は公益目的のため弁護士独占とされ,民間業者が報酬目的で法律事務を業とすることは禁止されている。
 このルールに違反して削除契約を締結した場合,民事上は,公序良俗違反により無効,すなわち,削除業者に支払った報酬は全額返還請求が可能となる。
 他方,刑事上は担当者,代表者,法人に刑事罰が科される。
 勘違いされやすいが,「代行」であれはOKなのではなく,「代理」も「代行」も同じである。

依頼する側のコンプライアンス

 依頼する側としては,コンプライアンスの問題が生じる。すなわち,公序良俗違反で無効となるような契約を締結しているとなれば,会社法上,問題なるし,株主も黙ってはいない。

依頼される側の対応策

 そのため多くの削除業者,風評被害対策業者のウェブ広告,HPには,「削除」という言葉は使用されていない。これがNGワードだとわかっているからだ。  少数ながら,削除料金を明示している業者もあるが,まっさきに調査,捜査の対象とされることだろう。

裁判所の判断を求めることにした

 このような問題があるにもかかわらず,弁護士会では,削除業者の非弁該当性について議論されることは,あまりなかった。
 そこで,唐澤貴洋弁護士と共同原告となり,とある削除業者を非弁を理由として訴えることとした。
 裁判所がどのような判断を示すか,興味深い。

削除業者との提携

 マスコミの取材に,「削除業者との提携」というものがあった。形式的に弁護士が削除業務を受任するものの,弁護士は削除業者へ業務委託契約等により,業務内容を外注してしまう形態だ。これも,弁護士法上は違法である。
 興味深かったのは,まったく事務所の場所の異なる2名の弁護士なのに,電話番号が1番違いだった,という事例があった。 おそらく,テレアポセンターが同じ,ということなのだろう。  単なるテレアポセンターでも問題となるというのに,前処理までテレアポセンターにやらせていたとなれば,かなり問題である。

今後問題

 削除業者,風評被害対策業者に削除依頼して報酬を支払った人は,返還請求訴訟をすることができる。前述のとおり,削除契約は公序良俗違反により無効だからだ。 昨今,SEO詐欺,という言葉も聞かれるが,こちらは残念ながら,非弁とは関係がない。

投稿情報: 17:10 | 個別ページ | コメント (0)

 

唐澤貴洋弁護士と共同原告となり,とある削除業者を非弁を理由として訴えることとした。
 裁判所がどのような判断を示すか,興味深い。

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/373/085373_hanrei.pdf
原告A=神田知宏   請求の趣旨 神田知宏 に80万円を支払え
原告B=唐澤貴洋   請求の趣旨 唐澤貴洋 に80万円を支払え

平成26年(ワ)第31864号損害賠償請求事件 

平成27年9月25日判決

原告らの請求をいずれも棄却する。

 

 

 

弁護士とネット削除業者の間で争われた不正競争防止法事件 セミナー ...

http://www.hiroe.co.jp/ckfinder/userfiles/files/2016_5_13_%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E3%81%A8%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E5%89%8A%E9%99%A4%E6%A5%AD%E8%80%85%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%93%E3%81%A7%E4%BA%89%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E4%B8%8D%E6%AD%A3%E7%AB%B6%E4%BA%89%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95%E4%BA%8B%E4%BB%B6_%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E5%8E%9F%E7%A8%BF.pdf

岐阜大学産官学連携推進本部 知的財産部門主催 知的財産セミナー

事例に学ぶ知的財産

弁護士とネット削除業者との間で争われた 不正競争防止法事件

日時 平成28年5月13日(金) 17:00~18:00

場所 岐阜大学 研究推進・社会連携機構 1階ミーティングルーム

 

講師 岐阜大学客員教授 平成26年度日本弁理士会不正競争防止法委員会 委員 特許業務法人 広江アソシエイツ特許事務所 会長 弁理士 廣江武典

 

東京地方裁判所 平成26年(ワ)第31864号 損害賠償請求事件

平成27年9月25日判決 原告 A(弁護士) B(弁護士) 被告 株式会社 WEB 広報

 

原告と被告との関係 訴訟前に取引関係等はなかった。

事案の経過

本件は、弁護士である原告らが、被告に対し、被告が被告ウェブサイトにおいて、「弁護士は、 料金が高い」、「法律のプロの力を借りなければ削除が難しいサイトだけに限って弁護士に依頼 すれば、全体の費用を大幅に減らすことができます」等と表示し、「ネット削除に詳しい弁護士」と して原告らの氏名を表示したことが、

(1) 原告らよりも契約条件において有利であるかのような表示をしている点において品質等誤 認表示(不競法2条1項13号)に

(2) 原告らと被告とは競争関係にあるところ、原告らの料金が不相当に高額であり、被告に比 べて「コストパフォーマンスが悪い」との営業上の信用を害する虚偽の事実の告知(不競法 2条1項14号)に それぞれ当たり、これにより原告らの営業権が侵害され、原告の名誉、信用に対する損害を被ったと主張して、慰謝料各80万円の支払を求める事案である。

 

2016/05/13 - 平成26年第31864号 損害賠償請求事件. 平成27年9月25日判決.

 

控訴審においても上記東京地裁判決は知財高裁によって維持された。

知財高裁 平成27 年(ネ)第10119号 平成28年2月24日判決)

 

講師のコメント 証拠等をもってその存否を決することが不可能であったり、なじまない物事の価値、善悪、優秀 についての批評や議論などは「意見ないし論評の表明」と言われています。

「意見ないし論評の表明」については、憲法で保障された表現の自由の観点からその内容の 正当性や合理性は表現の自由の域を逸脱しない限り、特に問題とされません。

 

 

 

平成27年9月25日判決言渡

同日原本交付 裁判所書記官

平成26年(ワ)第31864号 損害賠償請求事件

口頭弁論終結日 平成27年7月29日

 

判 決

東京都千代田区<以下略> 原 告 A

 東京都港区<以下略> 原 告 B 同訴訟代理人弁護 士 神 田 知 宏

東京都港区<以下略> 被 告 株 式 会 社 W E B 広 報

同 訴 訟 代 理 人 弁 護 士 海 川 直 毅 同 鍬 竹 昌 利

 

主 文 1 原告らの請求をいずれも棄却する。

2 訴訟費用は原告らの負担とする。

 

事 実 及 び 理 由

第1 請求の趣旨

1 被告は,原告A(以下「原告A」という。)に対し,80万円を支払え。

2 被告は,原告B(以下「原告B」という。)に対し,80万円を支払え。

 

第2 事案の概要 1 前提事実(証拠等を掲げたもののほかは,当事者間に争いがない。)

 (1) 当事者 原告A及び原告Bは,いずれも弁護士である。 被告は,企業や団体,個人等の広報の代行,インターネットに関するコン サルタント業務等を業とする株式会社である。〔弁論の全趣旨〕

(2) 被告のホームページの開設 被告は,「ネット誹謗中傷対策」について,ウェブサイト(以下「被告 ウェブサイト」という。)を開設している。〔甲1の1~3,甲2〕 2 本件は,弁護士である原告らが,被告に対し,被告が被告ウェブサイトにお いて,「弁護士は,料金が高い」,「法律のプロの力を借りなければ削除が難 しいサイトだけに限って弁護士に依頼すれば,全体の費用を大幅に減らすこと ができます」等と表示し,「ネット削除に詳しい弁護士」として原告らの氏名 を表示したことが,

(1)原告らよりも契約条件において有利であるかのような 表示をしている点において品質等誤認表示(不正競争防止法〔以下「不競法」 という。〕2条1項13号)に,

(2)原告らと被告とは競争関係にあるところ, 原告らの料金が不相当に高額であり,被告に比べて「コストパフォーマンスが 悪い」との営業上の信用を害する虚偽の事実の告知(不競法2条1項14号) にそれぞれ当たり,これにより原告らの営業権が侵害され,原告の名誉,信用 に対する損害を被ったと主張して,慰謝料各80万円の支払を求める事案である。

3 争点

(1) 被告ウェブサイトの記載が役務の品質等を誤認させる表示に当たるか

(2) 被告による虚偽事実告知の不正競争の成否 ア 被告ウェブサイトの記載が虚偽の事実の告知に当たるか イ 原告らと被告が競争関係にあるか

 (3) 原告らの営業上の利益の侵害の有無及び損害額

 

第3 争点に関する当事者の主張 1 争点(1)(被告ウェブサイトの記載が役務の品質等を誤認させる表示に当たるか)について

 

〔原告らの主張〕

(1) 被告は,被告ウェブサイトにおいて,「弁護士は,料金が高い」(甲1 の3,1頁)と指摘し,あたかも自らの削除料金が低廉で有利であるかのように表示している。そして,「法律のプロの力を借りなければ削除が難しい サイトだけに限って弁護士に依頼すれば,全体の費用を大幅に減らすことが できます」(甲1の3,2頁)としたうえで,「ネット削除に詳しい弁護士」 (甲1の3,2頁)として原告らの氏名を表している。 これは,被告の役務が原告らよりも「契約条件」において有利であるかのような表示をしている点において,役務の品質等を誤認させる表示に当たる というべきである。

 (2) 被告は,被告ウェブサイトにおいて,自らの「削除代行」が「業界最安値」 であり,弁護士の削除料金は高いと広告しているが,事業者による「削除代 行」は非弁行為であり違法であって,自らの「削除代行」が弁護士の料金よ り安く「業界最安値」と広告することは,不競法に定める品質(有利)等誤 認表示(不競法2条1項13号)に当たる。

 

〔被告の主張〕

(1) 原告らの主張は否認ないし争う。被告は,自らの削除料金と対比させて弁 護士費用を記載したものではなく,まして自らの方が「低廉で有利である」 などと表記したものでもない。 被告ウェブサイトの記載内容は意見ないし論評にわたるものであり,内容的 にも相当である。

 

ア 原告らがその記載を引用する被告ウェブサイトのうちの甲1の3には, 確かに「弁護士は,料金が高い」として種々の記載があるが,これらの内容 を読めば,明らかに弁護士一般の費用が高いと述べているにすぎない。すなわち,同ページの記載は,読者をして被告の業務に誘引しようとする目的で はなく,ネット上の被害への対処方法一般を広く知らせるにすぎない内容で ある。そして,被告ウェブサイトには,「2ちゃんねる等への仮処分の申請」 の弁護士費用の「例」として,「33万円~」などと表記しているが(甲1 の3,1頁),これはあくまで「例」と表記していることからも明らかなと おり,弁護士への依頼すら行ったこともない一般人に対して,概ねの相場的 な感覚を示しているにすぎない。 また,「30万円では済まないことも」(甲1の3,1頁)として,すべての事案でこの費用内で収まることはないという当然の事理を説明するなど し,「ネット削除の弁護士費用は,何かと高額になりがちです。

予算のない方は,ご自分でできることはご自身で行い,どうしても弁護士が必要なこと だけを依頼するのがいいでしょう。」(甲1の3,1頁),あるいは「法律 のプロの力を借りなければ削除が難しいサイトだけに限って弁護士に依頼す れば,全体の費用を大幅に減らすことができます。」(甲1の3,2頁)な どとして,ネット被害に悩む一般人に対して対処方法についての合理的な考 え方の一つを提示しているにすぎない。 以上の記載内容をみれば,被告ウェブサイトの記載は,意見論評として行 われたことは明らかである。

 

イ この点,弁護士は「基本的人権を擁護し,社会正義を実現することを使命 とする」とされ(弁護士法1条1項),その「使命に基き,誠実にその職務 を行い,社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない」と され(同条2項),「常に,深い教養の保持と高い品性の陶やに努め,法令 及び法律事務に精通しなければならない」とされるように(同法2条),高い精神性に由来した専門性が要求されている。かかる精神性・専門性の高さ故に,弁護士には相当額の費用を支払うことが社会的にコンセンサスとなっている。被告ウェブサイトの記載は,こうした社会的コンセンサスを踏まえ て,無限定に弁護士に依頼をすると,結果として高額の費用の支出を免れない場合があるという,極めて一般的な事柄を示しているのであり,そのことが「弁護士は,料金が高い」などの記載の趣旨となっていることは,文脈上明らかである。 こうした被告ウェブサイトの記載は何ら不相当な内容ということはできず, 役務の質,内容,用途若しくは数量について誤認させるような表示(不競法 2条1項13号)をしたといえないことは明らかである。

 

(2) 原告らの主張に対し ア 原告らは,「弁護士は,料金が高い」などとする記載とともに,「ネット 削除に詳しい弁護士」として原告らの氏名を表示していることを引用し,これが不正競争行為に当たると主張する。 しかし,被告ウェブサイトの記載から明らかなとおり,「弁護士は,料金 が高い」との記載と,「ネット削除に詳しい弁護士」として原告らの氏名を 表示していることの間には,何らの関係もない。被告ウェブサイトでは「原告らの」料金が高いなどと記載したことは全くなく,むしろ,「ネット削除 に詳しい」として,一般人に対し原告らを勧めこそすれ,原告らの評判を低 下させるものではないことは明らかである。弁護士一般に対する意見論評部 分と全く文脈の異なる個所での「ネット削除に詳しい弁護士」としての紹介 を,「弁護士費用が高い」という点で結びつける原告らの主張には無理がある。 以上のとおり,被告ウェブサイトの記載は,不競法2条1項13号に該当するものではない。

 

イ 原告らは,被告ホームページにおいて「業界最安値」などと記述している として,適法になし得ない業務(非弁行為)と原告らの業務とを比較する以 上,かかる表示自体が不正競争行為であると主張する。 しかし,原告らは被告の「削除代行」が違法な業務(非弁行為)であることを前提としているが,被告の業務は何ら非弁行為に該当するものではなく, その前提自体が誤りである。被告は法律事務に関する業務を行っておらず, 業者としてなし得る「削除代行」(その内実は技術的サポートである。)と 弁護士が担う業務とを適正にすみわけ,費用を抑えることを推奨しているにすぎない。

被告ウェブサイトにも,法律事務に関する事項は顧客が依頼する弁護士と共同して対応するなどの対処を行っている(甲1の3)。

被告が, 弁護士の行うべき法律事件に関してなされる法律事務を担おうとしているわけでないことは被告ウェブサイトの記載からも明らかである。

被告ウェブサイトの「弁護士は,料金が高い」との記載は,被告が行う業 務分野とは別の分野の,しかも弁護士一般について述べたものであることは 明らかである。これら記載が,原告らの担う業務と被告の業務の価格を比較 したものであるとする原告らの主張は失当であり,まして「弁護士は,料金 が高い」との記載と「ネット削除に詳しい弁護士」として原告らの氏名を表示することによって,被告の「削除料金の方が低廉で有利」「弁護士を依頼 することは費用対効果が悪い」との事実を明示又は黙示に指摘しているなど という原告らの主張は,論理の飛躍である。原告らの氏名等を表示したのも, 読者への単なる情報提供の趣旨であり特段の意味はない。

 

 

唐澤貴洋の裁判一覧/知的財産高等裁判所平成27年(ネ)第10119号 - 唐 ...

平成28年2月24日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成27年(ネ)第10119号 損害賠償請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成26年(ワ)第31864号
口頭弁論終結日 平成27年12月22日

判決
東京都千代田区内幸町二丁目2番1号 日本プレスセンタービル6階
小笠原六川国際総合法律事務所
控訴人(原告) 神田知宏
東京都港区虎ノ門三丁目16番7号 ピュア虎ノ門4階
法律事務所クロス
控訴人(原告) 唐澤貴洋
(住所略)
控訴人(被告) 株式会社WEB広報
代表者代表取締役 (略)
訴訟代理人弁護士 海川直毅 鍬竹昌利

目次

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主文[編集]

1 本件控訴をいずれも棄却する。

控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実及び理由[編集]

 以下,控訴人らを「原告ら」と,被控訴人を「被告」と呼称し,用語の略称及び略称の意味は,本判決で付するもののほか,原判決に従う。

第1 控訴の趣旨[編集]

1 原判決を取り消す。

2 被告は,原告らに対し,各80万円を支払え。

第2 事案の概要[編集]

1 本件は,弁護士である原告らが,被告に対し,被告が被告ウェブサイトにおいて,「弁護士は,料金が高い」,「法律のプロの力を借りなければ削除が難しいサイトだけに限って弁護士に依頼すれば,全体の費用を大幅に減らすことができます」等と表示し,「ネット削除に詳しい弁護士」として原告らの氏名を表示したことが,(1)原告らよりも契約条件において有利であるかのような表示をしている点において品質等誤認表示(平成27年7月10日法律第54号による改正前の不正競争防止法〔以下「不競法」という。〕2条1項13号)に,(2)原告らと被告とは競争関係にあるところ,原告らの料金が不相当に高額であり,被告に比べて「コストパフォーマンスが悪い」との営業上の信用を害する虚偽の事実の告知(不競法2条1項14号)にそれぞれ当たり,これにより原告らの営業権が侵害され,原告らの名誉,信用に対する損害を被ったと主張して,慰謝料各80万円の支払を求めた事案である。

 原判決は,原告らの請求をいずれも棄却した。これに対し,原告らは,控訴をした。

2 前提事実

 原判決「事実及び理由」の「第2 事案の概要」,「1 前提事実」記載のとおりである。

3 争点及びこれに対する当事者の主張

 争点は,原判決「事実及び理由」の「第2 事案の概要」,「2 争点」記載のとおりであり,争点についての当事者の主張は,以下において当審における当事者の主張を付加するほかは,「第3 争点に関する当事者の主張」記載のとおりである。

(原告らの主張)

(1) 不競法2条1項13号該当性について

ア 原判決の事実誤認及び理由不備

 原判決は,「需要者として想定されるインターネットによる誹謗中傷の対策を検討する者の通常の注意と理解力を基準とすれば,」「弁護士が提供する役務の内容と」「被告が提供する役務の内容とは異なるものであることを前提とした上で」,被告ウェブサイトの記載内容は,被告の方が原告らよりも契約の条件である契約内容等において有利であるとの記載とは解されないとした。すなわち,原判決は,被告ウェブサイトによれば,弁護士は「削除仮処分」だけを行い,事業者は「任意削除請求」を実施すると読めることを前提に,弁護士の削除業務と被告サイト記載の削除業務が異なると認識されると判断したものである。

 しかし,弁護士は,削除仮処分や削除訴訟といった削除請求だけでなく,メール,連絡フォーム,送信防止措置依頼書といった,任意請求による削除請求も受任しているのであるから,原判決の認定には,重大な事実誤認がある。

 この点,原判決は,インターネットで誹謗中傷されている者の「通常の注意と理解力を基準にすれば」と指摘するが,弁護士が「削除仮処分」しか受任していないと認識する方が,むしろ不自然・不合理な読み方である。弁護士は,どんな法律事件でも,裁判所の手続だけでなく,訴外の任意交渉も受任しているものである。

 さらに,原判決は,何が「弁護士の提供する役務」で,何が「被告の提供する役務」なのかを一切示すことなく,「内容が異なる」との結論だけを示しており,判決理由の欠缺がある。

イ 弁論主義違反

 被告ウェブサイトには,「削除代行サービス」「誹謗中傷サイトを削除してきました」「専門スタッフが最速で誹謗中傷を完全消去いたします」「一括して削除代行を承ります」(甲1の1),「削除代行」「ネット削除の費用」「掲示板の削除の料金」「スレッド(板)またはレス(書き込み)単位で削除いたします」「格安で掲示板を削除」「掲示板のスレッドまたはレスの削除の費用」「管理者を特定します。そのうえで,削除依頼の手続きを行います」(甲1の2)との記載があるところ,被告は,原審の準備書面(1)3頁において,かかる被告の業務広告は,被告が削除請求を代行しているかのような「誤解を招きかねない表現」であると自白している。

 したがって,被告のウェブサイト(広告)が,削除請求を代行しているように読める事実は,当事者間に争いのない事実であり,判決の基礎とすべき事実である。

 かかる事実を前提としない原判決には,弁論主義(民訴法179条)違反の違法がある。

 控訴審では,「被告の広告が削除請求を代行しているように読める」との事実を前提に判断すべきである。

ウ 違法な事業と品質等惹起表示

 仮に,A事業者の業務とB事業者の業務がどちらも適法なら,AがBより安い,Aが業界最安値との広告は,単なる比較広告であり,実際にAがBより安いのか,Aが業界最安値なのか,という事実認定により広告が真実か否かを判断できる。しかし,A事業者の業務が違法であれば,そもそも事業を行うこと自体ができないのであって,値段設定も無効であり,B事業者より安い,Aは業界最安値であるとの広告は,無と比較していることに帰着するから,「適法に事業を営んでいる」との印象を与える広告,「適法に事業を営んでいる者の中でも業界最安値」との印象を与える広告は,いずれも虚偽広告であり,品質等誤認惹起表示である。

 本件で,前記イにおいて摘記した被告ウェブサイトの記載のとおり,被告の業務広告では,まさしく削除請求を代行するとうたっている。特に,「管理者を特定します。そのうえで,削除依頼の手続きを行います」との広告は,「管理者を特定」した後,「削除依頼の手続」をするとあるのだから,一般の需要者としても,技術的に管理者を特定した後,削除請求の手続をしてもらえると読むのが自然である。

 また,被告は,被告ウェブサイト(広告)において,「根拠のある要請文書」「削除を要請する理由や根拠を明確に示す必要があります。『名誉毀損』『業務妨害』『著作権侵害』など,理由は案件ごとに異なりますが,しっかりと根拠のある削除要請文を提出しなければなりません」(甲1の2)と指摘しており,「案件ごとに異なる」法的主張について顧客に法的助言をしており,この点でも,非弁行為を記載している。

 このように,被告は,自ら適法に任意削除請求ができないにもかかわらず,これが適法に可能であるように表示し,非弁行為の広告をしており,「役務の質,内容」について消費者を誤認させる表示をしている。これは,単なる行政法規上の違法にとどまらず,公益目的のために規定された弁護士法72条に違反する公序良俗違反の違法であるから,品質等誤認惹起表示は顕著である。

 なお,これに加えて,被告ウェブサイトにおいて被告が広告する「削除と逆SEO」という提案(甲1の1)にも問題がある。逆SEOは,検索結果を削除するものではないため,何か月も続けて実施しないと,最終的には,違法な検索結果が表示される結果となる。そのため,例えば,逆SEOを6か月実施すると,それだけで30万円となり,1年実施すれば60万円となる。これでは,被告が「弁護士は高い」と記載している「30万円以上」と同額又はそれ以上になるから,被告ウェブサイトの「業界最安値」は虚偽広告であり,役務の質,内容において,消費者を誤認させる表示に当たる。

(2) 不競法2条1項14号該当性について

ア 原判決は,「被告が削除料金として表示する内容は被告との契約内容を前提とし,これは弁護士に依頼した場合とは異なることが前提」であるから,被告の方が有利である旨の記載とは解されないとした。

 しかし,上記(1)に述べたとおり,弁護士は被告ウェブサイト(広告)と同様に,任意削除請求業務もしており,原判決は事実を誤認している。

 また,被告ウェブサイトの<WEB広報の削除サービスの対象サイト>の表(甲1の2)では,被告による削除対象となる守備範囲は,ブログ,掲示板,ニュースサイト,クチコミサイト,転職サイト,医療機関のクチコミサイト,まとめサイト等であり,「2ch-sc,阿修羅,二階堂」についてのみ「削除の対象外(弁護士案件)」として記載されており,弁護士が対応するのは「2ch-sc,阿修羅,二階堂」の3サイトだけであるとミスリードしている。

 このように,あたかも,弁護士が削除仮処分しか受任しておらず,しかも,一部のサイトしか対応していないかのように広告で表示し,さらに,その削除仮処分の価格だけを示して「弁護士は高い」などと記載することは,営業誹謗に当たる。

イ 前記(1)ウに述べたのと同様,A事業者の業務が違法であれば,そもそも事業を適法に行うこと自体ができないのであって,その事業を適法に実施しているB事業者の料金が自分より高い,と指摘することや,自分に依頼すればB事業者など不要であると指摘することは,虚偽の事実の摘示であり,B事業者にとって営業誹謗となるのであるから,原告らに対する営業誹謗に当たる。

(被告の主張)

(1) 原告らの主張(1)に対し

ア 原告らの主張(1)アに対し

 原告らは,原判決が弁護士について「削除仮処分」だけを行う旨認定したと主張するが,原判決のどこを読んでもそのような判示は見当たらない。むしろ,原判決は,被告ウェブサイト上の記載を丁寧に引用した上で,「需要者として想定されるインターネットによる誹謗中傷の対策を検討する者の通常の注意と理解力を基準とすれば,需要者は,被告ウェブサイトにおいて『法律のプロ』であるとされている弁護士が提供する役務の内容と,削除ページに『当社では,これまでの数千件以上の削除実績と経験をふまえ,最も効果的な削除要請ができるよう,技術面からサポートいたします』等の記載から理解される被告が提供する役務の内容とは異なるものと理解するものと認められる」と的確に判示しており,事実誤認は認められない。

イ 原告らの主張(1)イに対し

 原告らの主張は,被告の主張を意図的に歪曲し,自白に該当するとするものであり,失当である。

 被告は,「誹謗中傷を完全消去いたします」「削除いたします」「削除依頼の手続きを行います」といった被告ウェブサイト上の記載について,被告の業務である技術的サポートによって,こうした結果を得るための手助けをするという趣旨を示したものであり,直ちに何らかの法律効果の変動や確保を直接企図する行為,すなわち,法律事務を指すと読み取ることはできないことを述べたものである。

ウ 原告らの主張(1)ウに対し

 そもそも,インターネット上の書込みを削除したい需要者が,被告ウェブサイト(広告)を見て,被告が弁護士しかなし得ない法律事務を行っていると誤解することなどあり得ない。また,前記イに述べたとおり,被告が触れたホームページ上の記載は,被告の業務である技術的サポートによってこうした結果を得るための手助けをするという趣旨を示したものにすぎず,法律事務を指すと読み取ることはできない。実際に誤解をして被告に依頼をした顧客も存在せず,需要者にそのような読み方をさせるような内容でないことは明らかである。

 また,原告らは,「非弁行為」の議論に関し,被告ウェブサイトに「根拠のある要請文書」「削除を要請する理由や根拠を明確に示す必要があります」「しっかりと根拠のある削除要請文を提出しなければなりません」と表記していることを捉えて「法的主張について顧客に法的助言をしている」などとするが,かかるウェブサイト上の記載は一般的な事項についての論評にすぎず,何ら個別具体的な案件について論じたものではなく,法的助言などと評することができないことは明らかである。

(2) 原告らの主張(2)に対し

 前記のとおり,需要者が被告ウェブサイトを見て,被告が弁護士しかなし得ない 法律事務を行っていると誤解することなどあり得ない。

第3 当裁判所の判断[編集]

 当裁判所も,被告ウェブサイトの記載内容は,原告らの主張するような,被告の役務の品質等を誤認させる表示には当たらず,原告らに対する営業誹謗にも当たらないから,原告らの請求は理由がないとして,原告らの請求をいずれも棄却した原判決は相当であると判断する。その理由は,原判決13頁3行目「平成27年」を「平成26年」と改めるほかは,原判決「第4 当裁判所の判断」に示すとおりであり,当審における当事者の主張に対する判断は,以下のとおりである。

1 原告らと被告との競業関係について

 不競法2条1項13号及び14号に基づく損害賠償請求の前提として,原告らと被告との間に競業関係の存在が必要である。

 この点,原告ら及び被告は,共に,ウェブサイトにおける情報の削除要請を希望する顧客の要請を受けて,これに関わる各種のサービスの提供をすることをその業務の一部とするものであるところ,顧客に対する法律的助言や相手方との法律的交渉などの法律事務を措いて,少なくとも,例えば,相手方の特定方法やネット情報削除における手順の教示などの一般的なネット削除に関する情報提供の限度で,競業関係にあるものと認められる。

 以下,このことを前提として,被告の行為に関する不正競争行為該当性について検討する。

2 原告らの主張(1)(不競法2条1項13号該当性)について

(1) 原告らの主張(1)ア(事実誤認及び理由不備)について

 原告らは,原判決が,被告ウェブサイトによれば,弁護士は「削除仮処分」だけを行い,事業者は「任意削除請求」を実施すると読めることを前提に,弁護士の削除業務と被告ウェブサイト記載の削除業務が異なると認識されると判断したが,弁護士の業務は,「削除仮処分」に限られるものでないから,事実を誤認したものであると主張する。

 しかし,原判決は,弁護士の業務が「削除仮処分」に限られるなどと認定したものではなく,原告らの主張は,原判決を正解しないものである。すなわち,原告らが,被告の行為について,弁護士に比して,あたかも自らの削除料金が低廉で有利であるかのように表示し,被告の役務が原告らよりも「契約条件」において有利であるかのように示した点において,役務の品質等を誤認させる表示に当たると主張したのに対して,原判決は,被告ウェブサイトの記載を引用した上で,被告が被告ウェブサイト上において示した料金の対象となる役務が異なることから,「それぞれ必要な費用について記載したものと理解する」旨を述べたものであり,また,「弁護士は料金が高い」とする記載についても,その対象となる役務が異なることから,これらの契約を対比してその条件において有利であると記載したものとは解されないと判断したものにすぎず,およそ,一般的に,弁護士の業務が「削除仮処分」に限られ,被告の業務が「任意削除請求」であると認定したものではない。

 また,原告らは,原判決が,何が「弁護士の提供する役務」で,何が「被告の提供する役務」なのかを一切示すことなく,「内容が異なる」との結論だけを示しており,判決理由の欠缺がある旨主張する。

 しかし,原判決の判断は,上記に述べた原告らの主張に対応したものである。すなわち,被告ウェブサイトにおける契約条件の一つである料金について,上記のとおり,対象となる役務が異なることを述べれば,契約条件としての有利不利を対比して同サイト上で示したものでないことが明らかとなるから,対象役務が異なることを判断の理由として判示したものであり,さらに,それぞれの業務内容を特定しなければ結論が導かれないというものではない。

 したがって,原告らの主張は採用できない。

(2) 原告らの主張(1)イ(弁論主義違反)について

 原告らは,被告ウェブサイトには,「削除代行サービス」「誹謗中傷サイトを削除してきました」等の記載について,被告が原審段階において,かかる広告は,被告が削除請求を代行しているかのような「誤解を招きかねない表現」であると自白していたことから,原判決は,この自白に拘束されなかった点で,弁論主義違反である旨主張する。

 しかし,原審における被告準備書面(1)の3頁には,「なお,原告らが指摘する『誹謗中傷を完全消去いたします』『削除いたします』『削除依頼の手続きを行います』といったホームページ上の文言については,些か誤解を招きかねない表現ではあるが,何らかの法律効果の変動や確保を直接企図する行為そのものを指すものではなく,被告が提供する技術的サポートによってそうした結果を得るための手助けができるという趣旨を示そうとしたものである。」と記載されているのであり,原告らの主張する品質の誤認に関する評価根拠事実たる主要事実について自白が成立したものとは到底解することはできない。また,被告が,「些か誤解を招きかねない表現」としたのは,原告らの指摘する被告ウェブサイトの記載のうちの一部にとどまっており,被告ウェブサイト上の記載が品質誤認行為であると認めたものではない。

 したがって,原告らの主張は失当であって,採用できない。

(3) 原告らの主張(1)ウ(違法な事業と品質等惹起表示)について

 原告らは,被告ウェブサイト(広告)では,まさしく削除請求を代行するとうたっており,非弁活動の広告がなされているものであるから,適法に任意削除請求ができないにもかかわらず,これが適法に可能であるように表示しており,「役務の質,内容」について消費者を誤認させる表示に当たる旨主張する。

 確かに,被告ウェブサイトには,原告らの主張する「削除代行サービス」「誹謗中傷サイトを削除してきました」「専門スタッフが最速で誹謗中傷を完全消去いたします」「一括して削除代行を承ります」(甲1の1),「削除代行」「ネット削除の費用」「掲示板の削除の料金」「スレッド(板)またはレス(書き込み)単位で削除いたします」「格安で掲示板を削除」との記載があり,その部分のみを取り出せば,被告が顧客に代わって削除請求を代理するかのような表現がある。しかし,被告ウェブサイトの表示を正確に理解するためには,原告らも認めるとおり,当該ウェブサイトの特定の文言のみならず,その他前後の文脈等も見る必要があるところ,トップページにおける「ブログの削除」欄には,「当社では,ブログの削除代行も行っています。」との記載に引き続いて,「削除依頼をITの面からサポートし,解決いたします。」との記載(甲1の1),削除ページには,「ネット削除(削除依頼)のITサポート」との見出しや,「ネット削除申請サービス(技術サポート)」,との見出しがあり,「ITやWEBの専門技術を生かし,削除依頼の手続きを最後までお手伝いします。」,「当社では,これまでの数千件以上の削除実績と経験をふまえ,最も効果的な削除要請ができるよう,技術面からサポートいたします。」との記載(甲1の2),相談ページには,「ITの知識も必要」「ネットの削除養成については法律知識だけでなく,ITの知識や技術も必要になります。当社では,ITの面から削除要請をサポートしています。削除の方法が技術的に分からないようなときは,当社にご相談下さい。」との記載(甲1の3)もある。これらによれば,原判決が述べるように,被告が,顧客と顧客が削除を求める相手との関係でどのように関わるのかについて明確でなく,技術的サポートの内容も具体的ではないものの,被告が顧客に代わって削除依頼を直接行ったり,法的助言を行ったりするものと理解することはできない。そうすると,被告ウェブサイトが,本来,被告が適法に行うことができない法律的な業務について,これを行うことが適法に可能であるように表示したとまではいうことができず,したがって,「役務の質,内容」について消費者を誤認させたということはできない。

 また,原告らは,被告ウェブサイトの記載について,「案件ごとに異なる」法的主張について顧客に法的助言しており,この点でも,非弁行為を記載している旨主張する。

 しかし,原告らの指摘する,「根拠のある要請文書」「削除を要請する理由や根拠を明確に示す必要があります。『名誉毀損』『業務妨害』『著作権侵害』など,理由は案件ごとに異なりますが,しっかりと根拠のある削除要請文を提出しなければなりません」(甲1の2)との記載部分は,削除要請に関する一般的事項を指摘するにとどまっており,この記載をもって,案件ごとに異なる法的主張についての助言であると解することはできず,原告らの上記主張は採用できない。

 加えて,原告ららは,逆SEOは,検索結果を削除する業務ではないため,何か月も続けて実施しないと,最終的には,違法な検索結果が表示される結果となるので,長期間継続すれば,被告が「弁護士は高い」と記載している「30万円以上」と同額又はそれ以上になるから,被告ウェブサイトの「業界最安値」は虚偽広告であり,役務の質,内容において,消費者を誤認させる表示に当たる旨主張する。

 しかし,誹謗中傷サイトの検索順位を下げるための総合的な取組みである逆SEOについて,被告ウェブサイト上には,その単価が月額であることが明示されている上,このような業務は,弁護士が通常行う法的業務と異なることは明らかであるから,長期間継続した場合に弁護士の仮処分申立費用であるとする30万円以上を上回ることがあったとしても,虚偽広告に当たるとはいえず,消費者を誤認させる表示に当たるものではない。

 したがって,原告らの主張する品質誤認があるとはいえない。

3 原告らの主張(2)(不競法2条1項14号該当性)について

 まず,原告らが,弁護士の業務には任意削除業務も含まれるから,原判決に事実誤認があるとの点については,前記1に述べたとおりであって,採用できない。

 次に,原告らは,あたかも,弁護士が削除仮処分しか受任しておらず,しかも,一部のサイトしか対応していないかのように広告で表示し,さらに,その削除仮処分の価格だけを示して「弁護士は高い」などと記載することは,営業誹謗に当たる旨主張する。

 しかし,被告ウェブサイトの全体を見ても,弁護士が削除仮処分しか受任しない旨の記載はなく,一部のサイトについての削除要求にしか対応しないなどとは記載されておらず,原告らの営業上の信用を害する虚偽の事実の告知や流布があったとは認められない。

 その他,原告らはるる主張するが,いずれも原判決の認定を左右するものではない。

第4 結論[編集]

 よって,本件控訴には理由がないから,これをいずれも棄却することとし,主文のとおり判決する。

知的財産高等裁判所第2部

裁判長裁判官 清水 節

裁判官 中村 恭

裁判官 中武由紀