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武闘派法律家の真実ブログ時代の変化を捉える職人・公益性と事実の意見

巨額の損害賠償請求・司法書士や税理士へ余り過ぎた弁護士が襲いかかる時代 否認や非弁の無料鑑定・公認会計士飯田はじめ03-3984-2333このブログは飯田の個人的意見です

海外銀行や不動産投資の相続税の租税回避は無駄・国税KSKは人工知能で脱税発見ソフト

税逃れ課税、対象国拡大 法人税率20%以上も 財務省検討 

2016/9/29付http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS28H2T_Y6A920C1MM8000/

日本経済新聞 朝刊

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 財務省は企業や個人が税を逃れるために海外に移した所得に対し、日本から課税する仕組みを強化する。現在は法人税率が20%未満の国・地域の事業実態のないペーパーカンパニーが対象だが、中国や韓国など20%以上の国・地域にも広げる。企業が自己申告する仕組みも入れ、事務負担増に配慮しながら過度な課税逃れ(総合2面きょうのことば)を防ぐ。

 29日の政府税制調査会財務省の考えを示す。中国や韓国には日本企業の子会社が多いため、経済界は税逃れ対策の強化に伴う事務負担増に反発していた。今回、財務省が企業の負担軽減策も併せて示すことになり、経済界も受け入れる見通しとなった。今後、与党の税制調査会と2017年度税制改正に盛り込むための調整に入る。

 財務省が見直すのはタックスヘイブン対策税制と呼ばれる仕組みだ。現在は20%未満という税率基準がある。該当する国・地域のペーパーカンパニーの所得は日本の親会社や個人の所得に合算して、日本から課税している。今後は税率基準を廃止し、日本の法人実効税率29.97%より低く、20%以上の国にも対象を広げる。中韓両国のほか、マレーシア、オランダなど約40カ国・地域が新たに対象に加わる。

 新しいタックスヘイブン対策税制では子会社の所得の種類によって、課税の有無を判断する仕組みに変える。配当や知的財産といった事業実態がなくても得られる所得は課税対象にする。一方で、現行制度では課税対象になっているリース事業は事業実態があるとして、対象から外す。

 財務省は新たに対象に加わる法人税率20%以上の国には負担軽減策を設ける方向で検討する。企業が所得の種類を分類する手間を省き、子会社が事業実態のないペーパーカンパニーか自ら判断して申告する仕組みにする。企業や個人が虚偽の申告をしている疑いがあれば税務調査などをかけて実効性を保つ考えだ。

 

 

政府税調

海外子会社の課税強化 「実体なし」日本に合算

http://mainichi.jp/articles/20160930/k00/00m/020/101000c

毎日新聞2016年9月30日 00時12分(最終更新 9月30日 00時12分)

 政府税制調査会(首相の諮問機関)は29日、総会を開き、国際的な課税逃れ防止の強化策について議論した。政府は、日本企業の海外子会社の所得について、日本の親会社と合算して課税する対象を拡大する方針。政府税調は、制度設計などを議論したうえで、政府・与党の2017年度の税制改正に盛り込むことを目指す。

 現在、課税逃れ対策として導入している「タックスヘイブン対策税制」では、法人税の実効税率が20%未満の国・地域の子会社の所得を日本の親会社に合算して課税している。だが、子会社が実体のないペーパーカンパニーでも、現地の税率が20%以上なら適用されず、課税逃れを許す可能性があった。

 そのため、日本の親会社と合算して課税する基準を、対象国の税率から事業実体の有無に切り替える。子会社の所在地の税率が20%以上であっても、子会社に実体が無ければ日本の親会社の利益に合算して課税する。日本(29.97%)より税率が高い地域は対象外とするが、新たに中国や韓国、オランダなどに置いた子会社に対象が拡大し、課税逃れを目的にしたペーパーカンパニーのほとんどを網羅できるようになるとみられる。

 この日の政府税調では、「パナマ文書問題で租税回避に対する問題意識は高まっている」(中里実・政府税調会長)として対策強化の意義を確認した。ただ、企業経営者の委員からは「海外展開を進める中、場合によっては(他国の企業に比べて)不利な戦いを強いられる」(宮永俊一・三菱重工業社長)と経営戦略への影響を懸念する声も出た。また、事務作業の増加を不安視する意見も出た。

 財務省は企業の負担軽減のため、子会社の事業実体の有無を企業が自主申告する制度を設ける方針。申告が無い場合は事業実体があるとみなして、これまで同様に各国・地域の税率を適用し、合算して申告する事務負担が生じないようにする。

 だが、事業実体の有無を判断する基準などの具体的な仕組みづくりはこれから。基準が緩ければ実効性が失われる可能性もあり、今後は事業実体の判断基準をどうするかが論点となりそうだ。【横山三加子】

 

 

船井電機、追徴課税巡る取消請求訴訟が棄却 

2016/9/28 19:28

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 船井電機は28日、大阪国税局が香港子会社の所得に約9億円の追徴課税(更正処分)をしたのは不服だとして東京地方裁判所に提起した取消請求訴訟が棄却されたと発表した。

 大阪国税局は2010年3月期までの3年間で約19億円の申告漏れがあったとして、11年6月に追徴課税を決めた。船井電機は大阪国税不服審判所に審査請求したが、12年7月に棄却されていた。

 

2016.8.29 06:00

http://www.sankei.com/west/news/160829/wst1608290009-n1.html
自社株の相続めぐり銀行が中小企業経営者へ提案の節税策、国税がNO! 追徴課税などを受け国提訴が相次ぐ…

 

 自社株の相続対策に悩む中小企業の経営者が、取引銀行から提案された別会社へ株を売却するなどの「節税策」を実行したところ、税務署に認められずに課税され、国を相手取った訴訟に発展するケースが増えている。国税当局が租税回避行為とみなして厳格に臨んでいるためだ。専門家は、こうした国の判断を認める判例が出てくれば、節税策を提案する銀行や税理士の責任も問われると指摘する。

持ち株会社方式で相続税の節税もくろむ

 〈年商数十億円のA社を経営するBさんは、同社の全株式を所有している。社長職は来年度にも息子に譲ることを決めている。だが、業績は堅調で自社株の評価額が高く、自分の死後に株を相続する息子の相続税負担が心配だ〉

 「団塊の世代」が70歳代に入ったここ数年、こうした株式承継の悩みを抱える中小企業(非上場)経営者が増えている。このため、取引銀行などが会社に「節税策」を提案するケースが多い。

 提案されるのは、Bさんが持ち株会社(P社)を設立したり、既存の別会社を持ち株会社にしたりして、自身がもつ自社株(A社株)をP社へ移すというもの。そうすることで、P社株の評価額(株価)だけを下げておけば、A社株とP社株を相続する場合よりも相続税が節税されるという理屈だ。具体的には、P社は取引銀行から借り入れをし、BさんからA社株を買い取る。国税庁通達はP社とA社を親子関係にしたり、P社の借金が増えたりすれば株式評価額は下がると規定しているため、通達を形式適用した場合のP社の株価は、A社株買い取り前よりも大幅に下がる。

 A社株は相続財産ではなくなったため、息子はBさんの死後、株価が大きく下がったP社株式だけを相続財産として相続税の申告を行うことになる。

国税当局が認めず

 ところが税務訴訟を多く手がける都内の弁護士によると、こうして下落させた株価を国税当局が認めず更正処分(追徴課税)を行うケースが昨年ごろから徐々に増えているという。東京国税不服審判所に審査請求したものの認められず、課税取り消しを求めて国を提訴する事例も出始め、今後の司法の判断が注目される。同弁護士は「富裕層への課税強化の流れから、調査の現場が積極的に執行する方向にかじを切った印象だ」と指摘する。

国税庁通達どおりとはいえ、このような株の評価減は相続税を減らす以外に目的がない。このため、「これらのケースでは国税当局が租税回避行為と認定した可能性がある」(資産課税に詳しい税理士)という。

銀行には幾重にもうまみも、責任は税理士へ

 本来は他の株式会社を支配するために、その会社の株式を保有する「持ち株会社方式」を、節税策として提案することは、取引銀行にとっても数々のメリットが生まれる。P社に多額の融資を実行でき利息収入が入るほか、Bさんの手元に残るA社株譲渡代金を生命保険や投資信託などに振り向けさせることで、販売手数料も得られる。

 一方で、税務訴訟に詳しい弁護士は「節税策を否認する国の判断が不服審や訴訟で認められていけば、そうした策を適切な説明なしに提案した銀行の責任も問われるようになる」とクギを刺す。

 また、税務書類の作成や税務相談はたとえ無償でも税理士以外が行うことは禁止されている。このため、銀行側は提案時、経営者に「具体的な税額計算は税理士にご確認を」と言い添えることが大半で、税務に関する最終的な責任は顧問税理士にあるとの立場だ。

銀行提案の節税策が失敗した場合、経営者にリスクを十分に説明しなかったとして、顧問税理士の責任が問われる可能性もある。

 

 

 

トステム創業者長女、遺産110億円申告漏れ 国税指摘
宅建材大手トステムの創業者で2011年に死去した住生活(現LIXIL〈リクシル〉)グループ元会長、潮田(うしおだ)健次郎氏(当時84)=東京都新宿区=の長女が東京国税局の税務調査を受け、相続財産について約110億円の申告漏れを指摘されたことが分かった。
潮田氏の資産約220億円が非上場の不動産管理会社の株式に形を変え、資産の評価額が6割近く少なくなったと判断されたとみられ、過少申告加算税を含む追徴税額は約60億円に上るという。
有価証券報告書や関係者によると、潮田氏は住生活グループ筆頭株主として保有していた約1347万株を売却し、約220億円を得た。
この資産は10~11年、潮田氏のファミリー会社で非上場の不動産管理会社(新宿区)に出資され、同社はその分の約790株を発行。
この結果、潮田氏が保有した同グループの上場株は、時価がわからない非上場会社の株式に変換されたという。
この取引後の11年4月に、潮田氏は死去。長女は潮田氏が所有する不動産管理会社の株式を相続した。

相続税法では、時価がわからない株式や土地などは財産評価基本通達に基づいて評価する。
非上場株は事業内容が類似する上場企業の株価などから算出するとされており、長女はこれに基づき、相続財産を約85億円と評価して申告した

 

国税、資産実態厳格に判断 キーエンス創業家株贈与 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC16H4S_W6A910C1AC8000/

2016/9/17 2:00

日本経済新聞 電子版

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 キーエンス創業家が進めた親子間での贈与に対し、大阪国税局が税の網をかけた。16日明らかになった1500億円を超える申告漏れ。株式を取得した創業者の長男は、国税庁の通達に従う形で申告していたが、資産評価が実態とかけ離れていたと指摘された。富裕層による租税回避行為に厳しい目が向けられるなか、税務当局は厳格な課税判断を示した形だ。

 国税局は今回、キーエンスの17%超の株式を持つ資産管理会社「ティ・ティ」を事実上支配する会社の株式の評価額を問題にした。同社の株式はキーエンスの創業者、滝崎武光名誉会長らが長男に生前贈与していた。

 相続税法は相続や贈与で取得した財産について、時価で評価して申告税額を算出すると規定。評価方法は国税庁の「財産評価基本通達」が、不動産や株式、知的財産といった資産ごとに具体的な計算方法を定めている。

 ただ、多種多様な資産を画一的な方法で評価するため、非上場株式のような取引相場がない資産の価値を通達に従い算定すると、実際より極端に低い評価となる場合もある。このため通達は総則第6項で、規定に基づく評価が「著しく不適当」と認められる場合、国税庁長官の指示で評価を改めることができると定める。 滝崎氏らから贈与を受けた株式について、長男は「類似する上場企業の株価などに基づき算定する」とした規定に沿って評価したうえで申告。しかし、国税局はこの評価額を認めず、総則第6項を適用して巨額の申告漏れを指摘した。 税務上、資産管理会社の株式評価が問題化したケースとしては、旧トステム(現LIXILグループ)創業者の長女に対する相続を巡って国税当局が追徴課税したことが明らかになっている。

 相続や贈与に絡む租税回避は株式に限らず、マンションの評価額が階層などで差がつかないことに目を付け、高額の高層階を購入、納税額を低く抑える「タワマン節税」も広く知られる。 こうした状況のなか、東京、大阪、名古屋の各国税局は2014年から、富裕層の納税行動を監視する専門チームを立ち上げ、資産状況や投資行動の情報収集を進めており、国税幹部は「ごく一部の富裕層だけが税金を極端に圧縮できる現状は看過できない」と話す。

 今後も税務当局が、富裕層の租税回避に総則第6項を適用する可能性はある。ただ、かねて同項は適用基準が曖昧とされ、納税者側が予見できない課税処分を受ける、といった意見も根強い。国税OBの税理士は「そもそも第6項は乱用されるべきではない。行き過ぎた税逃れを防ぐには、通達が定めた資産評価の方法をより精緻に見直す必要がある」と指摘する。

 

 

2016.9.17 11:56

http://www.sankei.com/west/news/160917/wst1609170046-n1.html

キーエンス創業家、1500億円申告漏れ 株贈与、300億円追徴課税 大阪国税、資産管理会社の評価減認めず

 センサーや計測機器の大手メーカー「キーエンス」(大阪市東淀川区東証1部)の創業者、滝崎武光名誉会長(71)の親族が大阪国税局の税務調査を受け、同社株を保有する資産管理会社の株式の贈与をめぐって約1500億円の申告漏れを指摘されたことが17日分かった。過少申告加算税を含めた贈与税の追徴税額は約300億円。

 キーエンス筆頭株主は創業者の資産管理会社、ティ・ティ(大阪府豊中市)で、今年3月現在で発行済み株式総数の17・87%(16日終値で7823億円)を保有する。 関係者によると、滝崎氏らはティ・ティの経営にかかわる別会社を設立し、別会社の株式を親族に贈与。親族は、法人を親子関係にすると株式評価額が下がると規定する国税庁通達に沿って贈与税の申告を行った。これに対し、国税局は通達の形式適用を認めず、申告された別会社の株式評価額が低すぎると認定し、課税したもようだ。

 滝崎氏は昭和49年にキーエンスの前身となる会社を設立。平成12年まで社長、27年まで会長を務めた。同社の28年3月期の連結売上高は2912億円、最終利益は1056億円。

 

 

2015.11.11 05:30日本写真印刷創業家、6・4億円申告漏れ 資産管理会社の株申告せず 大阪国税

http://www.sankei.com/west/news/151111/wst1511110017-n1.html

 東証1部上場の総合印刷業大手、日本写真印刷京都市中京区)の創業家出身で平成23年11月に死去した鈴木正三元社長の長男、順也社長ら相続人が、大阪国税局の税務調査で相続財産約6億4千万円の申告漏れを指摘されていたことが分かった。過少申告加算税を含む追徴税額は約2億円とみられ、修正申告し納付を済ませた。

 同社の説明や関係者によると、順也氏は正三氏の死後、日本写真印刷の株を保有する資産管理会社の株式を日本写真印刷の役員から譲り受け、贈与税約1億4千万円を納めた。

 これに対し、大阪国税局は、資産管理会社の株が日本写真印刷の役員名義だったものの、実質的に正三氏に帰属していたと判断。株の譲渡は相続に相当するとして約3億4千万円の相続財産の申告漏れを認定した。他の相続人分を合わせた申告漏れは約6億4千万円に上り、加算税を含め相続税約2億円を追徴課税した。

 順也氏は日本写真印刷を通じ「見解の相違はあったが、早期解決のため当局の指摘に従い修正申告した」とコメント。贈与税は還付され、差額の約6千万円が実質的な追加納税額になった。

 日本写真印刷は昭和4年に創業。21年に会社組織となった。資本金は56億円、平成27年3月期の連結売上高は1187億円。

 

ワケありマネーの最後の逃避先は、香港!?タックスヘイブンの最新事情を .

http://diamond.jp/articles/-/37255

2013年6月11日

ワケありマネーの最後の逃避先は、香港!?
タックスヘイブンの最新事情を報告
木村昭二のどんと来い!フロンティア投資

時代の変化はこの世界を、ますます近く、便利に、開かれたものにしている。一方で、見られたくないもの、秘密にしておきたいものを隠しておける場所は、どんどん少なくなっている。世界の大富豪たちが徴税を逃れ、こっそり資産を預けておけるプライベートバンクタックスヘイブンもその一つ。スイスもルクセンブルクケイマン諸島も、米国やEU当局からの求めに応じて口座情報を開示するようになる。そして遂にシンガポールも方針転換。最後に残るは香港か、それとも…。スイスの銀行の秘匿性は揺らぎタックスヘイブンも脱税天国にあらず


ゴルゴ13ことデューク東郷の報酬の振り込み先が「スイス銀行の口座※」であったように、昔から「ヤバイお金はスイスに預ける」は定番でした。スイスは1815年以来の永世中立国なので、銀行は強国の圧力に屈せず、顧客の秘匿はとことん守り抜く――というのがスイスの売りで、世界の王族や大富豪に信頼されてきました。

※現実には「スイス銀行」なる銀行は存在しません。映画や漫画の世界で使われるのは「スイスのプライベートバンク」を指すと思われます。

 しかし、スイスも国際社会の一員である以上、犯罪の片棒を担ぐわけはいきません。マルコス元大統領の隠し財産をフィリピンに返還して以降、独裁者や失脚した国家指導者の不正蓄財については口座凍結や返還に応じるなどしてきました。特にアメリカ同時多発テロ以降、世界(というか米国)がマネーロンダリングを厳しく取り締まる中にあって、「何が何でも顧客情報は明かさない国」ではなくなっています。

 スイスばかりではありません。スイスと並ぶプライベートバンクの本場、ルクセンブルクも2015年までに個人の銀行情報の守秘制度を解除するとされていますし、ケイマン諸島を皮切りにアンギラバミューダ、英領バージン諸島(BVI)、モントセラト、タークス・カイコスなどのいわゆる「タックスヘイブン」も、欧米諸国の求めに応じて(圧力に屈して?)租税情報の交換や情報開示に応じる協定に合意しています。

 つまるところ、マネーは世界を瞬時にボーダレスに駆け巡るようになり、世界の金融の中心である米国に「情報開示に応じなければ米国内の口座を凍結し・送金停止措置を講ずる」と言われれば、従わざるを得ないのです。

シンガポールも取り締まり強化!
残るオフショアは香港しかない?

 そうした中にあって世界のワケあり資金は世界第4位のオフショアセンターであるシンガポールへ集結していたのですが、ついに2013年6月5日、シンガポールも取り締りを強化。「マネーロンダリングや脱税の疑いのある口座は銀行が確認しなければならない」として、健全化に大きく舵を切りました。

 となると、残るオフショアセンターは香港しかありません。さっそくBVIがアジア太平洋地域の本部を香港に設けることを決めたようで、香港のサウスチャイナ・モーニングポスト紙は「世界の脱税資金が香港に集まってくる」と報じています。

 香港も、例えばHSBC香港上海銀行)がマネーロンダリング防止策を怠ったとして米国司法省などに約19億ドルの罰金を払わされるなどしているのですが、銀行自らが調査・報告するシンガポールよりはましということで、まだ逃げ込む余地があるのでしょう。

 中国としても表立っては国際社会に協力する姿勢は示しながらも、さまざまな事情からグレーな部分は残しておきたいわけで、今後は米国と中国の「せめぎ合い」になるのだと思われます。

日本人にも人気の香港銀行口座開設は以前と比べかなり難しくなっている!

 香港の銀行に口座を開設するのは、日本人にも人気です。マネーロンダリングや脱税の目的ではないにしろ「将来、海外移住するための資金をプールしておきたい」「フロンティア市場へ投資する際の送金に便利」「香港には世界中の株やファンドに投資できる証券会社がある」などで、メリットがあるからです。

 香港の大手銀行と言うと、HSBCスタンダードチャータード銀行中国銀行[香港]があります。サイトの使い勝手や投資商品の品揃え等から、日本人に人気があるのはHSBCです。本店は香港島の金融街のど真ん中(中環:セントラル)にあります。

 非居住者でも口座を持つこと自体は問題ありません。ただし、現地の本店または支店に口座を開設する場合、本人が直接行くのが原則です。郵送でも可能ですが以前より厳しく、公証役場などでの書類認証が必要です。また、口座開設のために求められる書類はちょくちょく変わります。せっかく現地に赴いたのに、書類に不備があれば無駄足になってしまいます。

 さらに、担当者による面接(英語で行われます)もあって、書類を揃えていたとしても100%に審査に通る保証はありません。

 先日、友人がHSBCに口座開設をしに行くというので、同行しました。用意した書類は「国際運転免許証」「パスポート」およびこれを英訳したものに公証役場で証明印をもらったもの、3カ月以内に発行された「海外銀行の口座証明書」「日本の銀行口座証明書(英文)」。

 書類の不備で「また来てください」ではシャレにならないため、これでもか!というくらい完璧に揃えました。

担当者のブースでは口座開設の目的や金融商品のリスク許容度に関する質問があり、やりとりは担当者の電話機ですべて録音されます。別の知人によると、リーマンショック後に顧客との間で「言った、言わない」のトラブルがあり、対策として導入された措置だそうです。

 友人は英語を流暢に喋るので面接は問題なく、無事に口座開設できたと思いきや、当日はあくまで“仮”開設。数日後に国際電話があり「書類が規定を満たさず上司の審査を通らなかった」と言うのです。

 聞けば日本では絶対に用意できない書類(英文の公共料金支払い証書)を挙げて「不備」と言っているので猛烈に抗議、別の書類を送ることで納得してもらったそうです。

 香港で、そこまでしなければ銀行口座を開設できなくなっているとは、正直驚きでした。銀行としても痛くもない腹を探られるのは嫌なので、非居住者に対する口座開設のハードルを上げているのかもしれません。

 反面、これまで軽い気持ちで口座を開設したものの、送金でつまずいて残高0円のまま放置されていたり、英語のサイトを操作するのがしんどくなってずっとアクセスのない休眠口座もたくさんあると聞きます。

 海外の銀行に口座を開設するのはスタートであって、ゴールではありません。利用者の側も、本当に自分に海外の銀行口座が必要なのか、使いこなせるのかを考える必要がありそうです。

もしも、どこの国にも税金を払いたくない、タックスフリーな人生を送りたいと願うなら、日本の居住者の身分でこそこそ隠さないでもう終身旅行者「PT」(Parmanent Traveler)になるくらいしか、道は残されていません。

すなわち、米国およびアフリカの一部の国を除いて、税金は属地主義でその国の居住者に課せられます。つまり「日本の居住者」の定義を外れるように外国に居住すれば、日本の税金を払わずに過ごすことが可能になります(各国の消費税や不動産税などは別として)。

終身旅行者「PT」になるためのノウハウについては拙著『終身旅行者PT 資産運用、ビジネス、居住国分散――国家の歩き方 徹底ガイド(現代の錬金術シリーズ)』(パンローリング刊)に詳しく書いてあります。