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巨額の損害賠償請求・司法書士や税理士へ余り過ぎた弁護士が襲いかかる時代 否認や非弁の無料鑑定・公認会計士資格 飯田はじめ03-6265-6349このブログは飯田の個人的意見です

和歌山最高裁では裁判外和解や成功報酬で140万を超えては非弁行為・弁護士法72条違反に

ケース3

有名な平成28年6月27日和歌山最高裁判決であるが、最高裁判決から

弁護士なら1900万円の過払い金を取り戻せたはずが和歌山の司法書士

140万円の枠内で517万円の債務を残し裁判外和解をした。

これではセコンドオピニオンでは依頼者国民は司法書士へ信用を無くし怒るだろう。本来できない裁判外和解で成功報酬で取りながら100%依頼者国民の利益を優先しないで司法書士の報酬や、消費者金融に妥協した疑いが残る恥ずかしい話である

和歌山裁判最高裁判決は筋の悪い事件であろう。コレを日本司法書士会連合会などが情報yを掴んで正確に分析して最高裁判決まで持ち上げさせなければ

ダメージが無い受益説で執務や裁判外和解や成功報酬で懲戒など受けないままで行けただろうに・・残念で成らない

指揮官が危機管理できないと壊滅する。戦前の大本営と同じで、日本を焦土と化され原爆2発落とされないと止めない・ミスを認めない

日本司法書士会連合会は全国の司法書士先生を向いて執務しているのだろうか?全国の司法書士先生を裏切る最高裁判決まで放置など言い訳できないだろう。最高裁判決など幾らでも回避出来たはず。最高裁判決はファイナルアンサーであるから下記事件で行政書士内容証明郵便は非弁と最高裁判決がでた影響を知っていたはずなのに・・・・

http://ameblo.jp/hanjuku-gyo/entry-11780713106.html

行政書士の扱う内容証明郵便の作成業務が今後どうなるかですが、書面作成自体は行政書士法で認められているとしても、依頼者への助言等が非弁行為となってしまう可能性が高いですし、依頼者が元々考えていた以上の内容を書面に反映させるのも非弁行為となる可能性が高いと思われます。

それでも事件性が無ければ非弁行為とならないという可能性はありますが、残念ながら高裁では例え事件性が無い案件だとしても内容証明郵便を送付した段階で「新たな権利義務が発生」し、法律事件に該当すると判断されています。そのため、事件性が無いので非弁行為ではないという主張も通らないとされる可能性もあります。さすがにこの「慰謝料請求をしたから新たな権利義務が生じた」というのは明白に誤った理屈なので、どこまで今回の判決部分が影響するかは未知数なところもあるでしょうが。以上から、内容証明郵便の作成業務は非常にリスクの高い業務にならざるを得ないと思われます。

 

 

http://ameblo.jp/hanjuku-gyo/entry-11544052190.html

結論から言えば地裁、高裁と完敗です。

行政書士として行った内容証明郵便、示談書の作成業務とそれらに付随して行った依頼者への助言などは全て非弁行為と認定されました。今回高裁では「内容証明郵便を送付したことで新たな権利義務を生じさせているので事件性のある業務になる」という判断をされてしまいました。例え、内容証明郵便の送付前に争いが無いとしても、内容証明郵便を送付した時点で事件性が発生するということです。
これはとんでもない話で、今回の判決文で一番驚いたところです。
不法行為に基づく債権というのは、法律上当然に発生するもので、内容証明郵便で請求したから発生する訳ではありません。これは法律を勉強するものであれば常識だと思います。
しかし、高裁では内容証明郵便を送付することで新たな権利義務が生じるとして、事件性ありの判断をされてしまっているんです。(判決ではそもそも、争いはあったのだからどちらにしても事件性ありという判断ですが…)
これは大阪弁護士会でさえも地裁・高裁を通じて一回も主張していないことで、今回の高裁の判決で突然出てきた考え方です。
こうなると、例えば遺産分割協議書を書いた時点で、新たな権利義務が生じたとして事件性のある業務とされ今回の高裁判決によると行政書士司法書士もです)は一切の助言はできなくなります。
これは遺言書であろうと、離婚協議書であろうと、権利義務に関わる書類であれば全て同じことでしょう。遺留分の説明をしたらいけないでしょうし、法定相続分の説明をしても弁護士法違反とされてしまう可能性が高いです。
内容証明郵便とそれらは違うという反論もあるかもしれませんが、行政書士が作成した遺産分割協議書等を相続人が他の相続人に示すという行為をすれば、それは内容証明郵便を送付した場合と同じと考えられると思います。遺言書も作成した段階では他者の目に触れず潜在的ではあるにしても、いずれは相続人たちが目にするという意味では遺言書を作成した段階で新たな権利義務が発生したと言えるでしょう。それでは事件性がある場合にどの程度行政書士(又は司法書士)が関われるかということですが、高裁判決によれば基本的には依頼者の言う事をそのまま書面に起こす以外に非弁行為を免れることは難しいと思います。もちろん、法的な判断を盛り込むことは厳禁となるでしょう。

 

 

http://db.pref.tottori.jp/pressrelease.nsf/0/34A8770762A9E23149257E58008352B5?OpenDocument

4 懲戒処分の理由

(1) 確認できた事実


柴田行政書士は、平成20年11月に受任した慰謝料請求書の作成等の業務を遂行する際に、請求相手との駆け引きの方法をアドバイスするなど、法律事件に関する法律事務を行った。これは弁護士法第72条に違反しており、行政書士たるにふさわしくない重大な非行に該当する。 
なお、柴田行政書士大阪弁護士会を相手に提起した民事訴訟において、裁判所は、柴田行政書士が行った行為は弁護士法第72条に抵触すると認定している。


(2) 適用法令

行政書士法第14条第2号(弁護士法第72条、行政書士法第1条の2第2項、第10条)

5 経過

平成20年11月頃 柴田行政書士による非弁行為
平成22年9月 柴田行政書士が、弁護士法違反を理由に大阪地方検察庁に告発を行った大阪弁護士会に対して損害賠償請求訴訟を提起
平成24年10月22日 鳥取地裁米子支部判決(請求棄却:非弁行為を認定)
平成25年5月29日 広島高裁松江支部判決(控訴棄却:非弁行為を認定) 
平成26年2月20日 最高裁決定(上告棄却:確定) 
平成27年1月30日 行政書士法第14条の3第1項の規定による懲戒処分の請求
平成27年5月22日 行政手続法に基づき聴聞

 

勲章や名誉や弁護士の味方をしていないか?検証が必要であろう。

 

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/969/085969_hanrei.pdf

平成26年(受)第1813号,第1814号 損害賠償請求事件

 平成28年6月27日 第一小法廷判決 主文 本件各上告を棄却する

・・・2 原審が適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。

(3) 本件各取引を利息制限法所定の制限利率に引き直して計算すると,平成1 9年10月19日当時,貸付金元本の総額は1210万円余りであり,過払金の総 額は1900万円余りであった。また,本件各取引の中には,貸付金元本の額が5 17万円余りの債権や,過払金の額が615万円余りの債権など,貸付金元本の額 又は過払金の額が法3条1項7号に規定する額である140万円を超える個別の取 引が複数存在していた(以下,これらの個別の取引に係る各債権を「本件各債権」 という。)。

(4) 本件各債権の一つであるB社の亡Aに対する貸付金元本の額が517万円 余りの債権については,上告人が代理して,亡Aがそのうち493万円余りに年6 パーセントの将来利息を付して月額5万5000円ずつ120回に分割して支払う 内容の裁判外の和解が成立した。なお,亡Aがこの弁済計画の変更により受ける経 済的利益の額は,140万円を超えないものであった。

 

 

 

平成28年6月27日和歌山最高裁判決

弁護士 木村達也 長谷川尚也 大熊政一 山内一浩 浦川義輝  片山文雄

矢吹保博 足立啓成  弁護士8名の大弁護団

 

被告2名  弁護士19名の大弁護団

弁護士 小寺史郎  吉村信幸 米倉正美 山崎和成 俊亮 守口健治 李義

中島勝規 山木和正 藤田隼輝 谷口拓 金子武嗣 大谷美都夫 宮木和佳

田中博章  井上英昭  藏本洌  中林亘 安尾明裕ほか

 

「本件各取引を利息制限法所定の制限利率に引き直して計算すると,平成19年10月19日当時,貸付金元本の総額は1210万円余りであり,過払金の総 額は1900万円余りであった」

 

依頼者利益比較

依頼先

債務額

過払い金

利益

弁護士の場合の回収

1210万円

1900万円

690万円

和歌山・原告・司法書士

1210万円

693万円

-517万円

 

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85969

最高裁判例→検索結果一覧表示画面へ戻る

事件番号 平成26(受)1813事件名 損害賠償請求事件裁判年月日 平成28年6月27日法廷名最高裁判所第一小法廷裁判種別 判決結果 棄却

判例集等巻・号・頁原審裁判所名大阪高等裁判所原審事件番号 平成24(ネ)1027原審裁判年月日 平成26年5月29日

判示事項債務整理を依頼された認定司法書士が,当該債務整理の対象となる債権に係る裁判外の和解について,司法書士法3条1項7号に規定する額を超えるものとして代理することができないとされる場合

裁判要旨債務整理を依頼された認定司法書士司法書士法3条2項各号のいずれにも該当する司法書士)は,当該債務整理の対象となる個別の債権の価額が司法書士法3条1項7号に規定する額を超える場合には,その債権に係る裁判外の和解について代理することができない。

参照法条司法書士法3条1項6号イ,司法書士法3条1項7号,

全文

 

 

http://www.yageta-law.jp/site_debt/topic/T005.html

大阪高等裁判所判決平成26年5月29日は,さらに,その司法書士に,弁護士と司法書士の権限について助言・説明義務違反があるとして,10万円の慰謝料の支払いを命じています。

判決では,次のように認定されています。

-----以下,判決文引用----

「(証言によれば)弁護士と司法書士の権限の違いについて説明したというものの,その内容は,訴額等が140万円を超える紛争について司法書士は代理人となることはできないから,訴訟をする場合は本人が法廷に行く必要があるが,司法書士も同行して指示できるのでさほどの困難はないとし,司法書士も弁護士もほとんど変わらず,報酬は弁護士より司法書士の方が安いということを強調するような説明であったことが認められる。また,被控訴人(※司法書士)自身も,訴額が140万円を超える紛争につき訴訟をする場合は,本人訴訟を前提に裁判書類作成関係業務として受任することになること,その場合は本人が法廷に出頭する必要があること,法廷活動についてサポートすること等を説明したと供述するに止まり,それ以上の説明をしなかったことが認められる。
 これらの証言,供述によれば,控訴人X1(※依頼者)は,報酬は司法書士の方が安いこと,訴額140万円を超える事件では,弁護士に委任する場合と違って自身が法廷に立つ必要があることは理解できたと認められるが,それ以上に,弁護士と司法書士のどちらに委任するかで,債務整理の目的を達成する上でいかなるメリット,デメリットがあるのか等,その違いを理解するための説明は受けていないことが認められる。

(中略)各取引に係る過払金の回収については,高度な専門的知識を用いた裁量的判断を行いつつ,交渉や訴訟進行を図ること等が必要であったといえる。しかし,代理権限に制限のある司法書士では,必要な場面で上記のような専門的・裁量的判断に基づく処理を自らの発言・行為として行うことができず,過払金の回収において支障が生じるおそれがあることが予測できたものと認められる。したがって,本件のように債務整理の目的を達する上で過払金の回収が重視される事案において,権限に制限のある司法書士債務整理を受任する場合には,上記のような支障が生じるおそれがあり,それに伴うリスクがあることを十分に説明した上で,それでもなお司法書士に委任するのかを確認する必要があったというべきである。  本件において,被控訴人(※司法書士)は,上記のような説明や確認をしたとはうかがえないから,本件委任契約を受任するに当たり,信義則上求められる説明・助言義務に違反するというべきである。」

司法書士は国民依頼者から訴えられたら恥ずかしい事である

 

和歌山訴訟の判決http://sihou.biz/iijimablog/%E5%92%8C%E6%AD%8C%E5%B1%B1%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E3%81%AE%E5%88%A4%E6%B1%BA

 Posted on 2012/03/16和歌山地裁司法書士の訴訟代理上限額、「総額説」採用せず 損賠訴訟で判決
http://mainichi.jp/kansai/news/20120314ddn041040006000c.html
先日、司法書士の代理権の範囲を巡って争われた裁判の判決が出ました。
司法書士の裁判所の代理権は140万円ですが、この140万円をどの金額で判断するかについて、解釈が分かれていました。日弁連は債務者(依頼人)の「借入総額」日本司法書士会連合会は「借入先ごとの個別債務額」今回の裁判では、司法書士側の主張が認められたようです。しかし、私が重要だと思うのは、「ご依頼人さまから、訴えられた」という事です。信頼関係ができていれば、訴えられることはないはずです。信頼関係を築くためには、ご依頼人さまに、きちんと説明をし、納得していただくことが必要です。これは、まさしく司法書士が長年、携わってきた「本人支援」の基本です。「司法書士」として、きちんとご依頼人さまと向き合うことが重要だということを改めて実感させられた裁判でした。
弊所運営サイト
 「飯島きよか司法書士事務所」http://sihou.biz/?ms2
 「ひろしま債務整理相談室」http://hiroshima-saimuseiri.com/?ms2
 「ひろしま相続手続き.com」http://hiroshima-souzoku.com/?ms2

 

 

http://plaza.rakuten.co.jp/kuririn1977/diary/201607010004/

第1審における事実認定
司法書士が取引履歴を取り寄せて引き直し計算をしてみた結果、140万円を超える過払い金があった。
・いわゆる「冒頭0円計算」の訴状を作成した。
・本人に対し、業者と直接に交渉することを禁止し、業者にも自分に連絡するように伝えたうえで、
 自ら和解交渉を行った。
・裁判所に提出することを予定していない、裁判外の和解のための和解契約書を作成した。

和歌山地裁の判断
・裁判書類作成関係業務の範囲を逸脱している

日司連執務問題検討委員会の見解
・冒頭0円計算は、インターネット上にも書いてあり、
 特段「高度な専門的法律知識に基づく業務」とまでは言えないのではないか
・和解交渉を禁止した等の事実認定には疑問が残る


控訴審における事実認定 (第1審と同じものは除きます)
・形式的には本人訴訟を支援する裁判書類作成という体になってはいるが、
 訴訟の当初から和解に至るまで終始、依頼者から相談を受けて、
 法律専門職として助言しており、この実質的な関与に応じて報酬についても、
 単なる裁判書類作成関係業務の通常の対価である4~5万円に比して、
 約20倍に上る99万8000円を得ている。

阪高裁の考え方
1 法律専門職としての裁量的判断に基づく事務処理を行う
2 委任者に代わって意思決定をしている
3 相手方と直接に交渉を行う

 以上のようなことがあれば、それは司法書士法3条の「裁判書類作成関係業務」を行う権限を逸脱するものと言うべきである。

阪高裁の判断・全体

 

 

司法書士による債務整理は何が問題だったのか?

2016/06/27

http://kuronekonotsubuyaki.blog.fc2.com/blog-entry-1161.html

 22:13 今回は英国のEU離脱について書く予定でしたが,重要な話題が出てきましたので,予定を変更します。 6月27日,司法書士債務整理業務に関する最高裁判決がありました。
<参 照>債務整理、債権額が基準=司法書士の範囲狭く―最高裁が初判断(時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160627-00000101-jij-soci
平成26年(受)第1813号,第1814号 損害賠償請求事件 平成28年6月27日 第一小法廷判決(裁判所HP)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/969/085969_hanrei.pdf
 メディアの記事だけを読めば,要するに弁護士と司法書士の縄張り争いがあり,裁判所は弁護士を勝たせただけのこと,消費者にはどうでもよい話,といった印象を持たれるかも知れません。 しかし,最高裁の判決文を読むと,本件は要旨以下のような事案であり,司法書士によるこのような代理行為が行われても,消費者にとって果たして問題がないと言えるでしょうか。(注:司法書士のうち,債務整理事件を受任できるのは一定の講習を受け法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」だけであり,本件も「認定司法書士」が関与した事案ですが,この記事では特に断りのない限り,「認定司法書士」のことを単に司法書士と表記しています。)
(1) Aは,複数の貸金業者から金銭の借り入れを行っており,その返済に窮したため,司法書士債務整理を依頼しました。
(2) 司法書士貸金業者から取引経過の開示を受けて,利息制限法に基づく引き直し計算をしたところ,貸付金元本の総額は1210万円余りであり,過払金の総額は1900万円余りでした。

 このような状況の場合,仮にAが(まともな)弁護士に債務整理を依頼していれば,過払金約1900万円を業者から取り立て,そのお金で残っている1210万円余りの債務を完済し,弁護士費用も過払金の残りで十分賄うことができるので,Aは追加で一銭も支払うことなく債務を整理することができ,過払金の回収が(貸金業者倒産などの)支障なく行われれば,余った過払い金が手元に返ってくることさえ期待できるわけです。
 一方,業者ごとの債権額は140万円を超えているものが多く,債権額を基準とする弁護士会主張の解釈に従えば,司法書士が当該事件の債務整理を受任できないことは客観的に明らかですが,依頼者の受ける「経済的利益」を基準とする司法書士会主張の解釈に従えば,依頼者がどの程度の経済的利益を受けるかは事件処理が完了するまで分からないので,事実上受任時点における制限は無いことになります。
(3) 上記受任案件のうち,Aと貸金業者Bとの取引については,貸付金元本が517万円余りでした。司法書士はAを代理して,そのうち493万円余りに年6%の将来利息を付して,月額5万5000円ずつ120回で分割返済する旨の裁判外の和解を成立させました。

 この案件の場合,Aが支払う金額は10年間で660万円となり,本来Aが支払うべき金額(517万円余りプラス遅延利息等)と比較すれば,和解によってAが受ける経済的利益は140万円を超えないため,司法書士会主張の解釈では,司法書士による代理が認められることになります。
 しかし,債務整理に関する弁護士会の三会統一基準では,任意整理による和解に将来利息は付さないものとされており,またあまりに長期間の分割返済では依頼者が途中で返済に息詰まる可能性が高く,業者も和解に応じない可能性が高くなるので,3年間の36回払いで支払い可能な範囲に収めるのが普通です。まともな弁護士の常識からすれば,年6%もの将来利息を約して,10年間もの長期分割で和解することはあまりにも異常であり,債務者の経済的更生の観点からも望ましくありません。 まともな弁護士が受任した場合,他の業者から過払金の回収が見込まれるのであれば,回収金からの一括払いで和解するでしょうし,過払金の回収不能等により依頼者の分割払いによる和解をする場合であっても,債権額が大きく3年間36回の分割払いで対応できない事案であれば,任意整理による解決は原則として不適当であり,自己破産や個人再生など他の手段を検討するということになります。 これに対し,経済的利益140万円以内という縛りの中で司法書士が事件処理の判断をすると,何が何でも自らの権限内で事を収めようとするあまり,依頼者に不利益な和解を成立させてしまうおそれがあります。たとえば,弁護士や司法書士が関与しなかった場合に依頼者が本来支払うべき債務額が800万円であり,弁護士や司法書士が交渉すれば本来それを517万円程度まで圧縮できる事案であっても,517万円での和解は依頼者の受ける経済的利益が283万円となり140万円を超えてしまうので,経済的利益が140万円以内に収まるよう依頼者に余計なお金を支払わせる和解をしてしまう,というわけです。 判決文だけでは,本件司法書士の行った和解自体がそこまで不当なものだったかどうかは不明ですが,特に高額の過払金債権が発生している事案を司法書士に取り扱わせた場合,本来過払金の返還を請求できる事案であったのに,事件を弁護士に持っていかれるのが嫌だという理由で,依頼者に払わなくてもよい金額を支払わせる和解をしてしまう可能性が高くなってしまうほか,債権額が多すぎて本来任意整理による解決が不適当な事案(自己破産や個人再生で対応すべき事案)であっても,司法書士には自己破産や個人再生手続きの代理が認められていない(この場合,司法書士ができるのは書類作成の代行のみ)ので,無理やり任意整理で対応しようとしてしまう可能性も高くなります。
 今回の最高裁判決は,司法書士の権限が及ぶか否かが裁判外の和解成立まで判然とせず,上記のように不当な事件処理の温床ともなりかねない司法書士会主張の解釈(経済的利益基準)は妥当でなく,司法書士の権限が及ぶか否かは依頼者や相手方などの第三者との関係でも客観的かつ明確な基準によって決められるべきであるとして,弁護士会主張の解釈を採用したわけです。
 債務整理司法書士の権限について,通常法律の知識に乏しい消費者を保護する観点からは,司法書士会の主張は取り得ないものであり,弁護士会主張の解釈を採用する必要があったと言えます。 とは言え,認定司法書士の法律事務が認められるようになって以来,債務整理事件を手掛ける司法書士は10年以上にわたり,経済的利益説を根拠に受任段階では事実上何の制限も無く債務整理事件を受任してきたのも事実であるところ,今回の最高裁判決により,債権額140万円を超える案件の処理はすべて違法であり,これまで当該案件に関し司法書士が受け取った報酬は,不法行為による損害賠償としてすべて依頼者に返還すべきということになりました。
 これにより,今後司法書士債務整理事件を受任できる範囲はかなり限定されるだけでなく,過去に処理した事件についても弁護士会による容赦のない「非弁取締り」,悪く言えば「司法書士狩り」が行われるでしょうから,特に債務整理事件を数多く手掛けてきた司法書士は壊滅的な打撃を受けることになりそうです。 一方で,過払金返還請求はすでにピークを過ぎ,弁護士自体の社会的イメージも大きく低下する中で,「勝者」である弁護士側の未来も暗いと言わざるを得ません。近い将来に消滅が見込まれるようなシマを巡って繰り広げられた弁護士と司法書士の不毛な争いは,裁判の結果や法律論にかかわりなく,一般社会からは両者の「共倒れ」に終わったと認識されることになるかも知れません。 ・・・以上,業界の経験者としてコメントしましたが,もう弁護士をやる気のない黒猫には,もはやどうでも良い話でもあります。
 これからア○ィーレとかが司法書士狩りのCM一生懸命流して,現場で「あれどういうことなの?」とか聞かれる事態を想像すると,まじウザいです。

 

「筋が悪い」事件とは?

2005-12-19 15:40:14 | 司法(平成17年)

「町弁のひとりごと」で,筋のいい事件,悪い事件とは何か,という話が載っていました。

http://blog.goo.ne.jp/9605-sak/e/df5ff98ea0c6f749911c0063921ee892



http://lake.269g.net/article/1305011.html

 町弁(まちべん)さんの説では,「筋の悪い」事件の例として,(1)依頼者が暴力団や犯罪者がらみの人である,(2)勝ち目のない事件や面倒な事件,(3)収入源にならない事件が挙げられていますが,黒猫の考える「筋が悪い」はちょっと違います。

 黒猫がある事件を「筋が悪い」という場合,それは当該事件について法律論がどうとかいう以前に,人間の道徳の問題として「そういった主張をするのはいかがなものか」と思ってしまうような事件を指します。
 黒猫の考えでは,上記(2)の「勝ち目のない事件」には,大きく分けて2種類があります。1つは,依頼者の言い分には社会通念に照らせばそれなりに理由があると思うけど,その言い分を支援してくれる法律がないというもの。こういう事件は,勝ち目が薄いと思っても黒猫は「筋が悪い」とは言いませんし,こういう事件も黒猫のオリジナルは受任しています。
 もう1つは,法律論の問題以前に,社会通念として依頼者の主張がおかしいというもの。典型例としては,隣の家から電波が降ってくるので隣の家を訴えたいなどというものですが,相談段階で明らかにおかしいと分かるものは,誰も受任しないのであまり問題は生じません。
 問題となるのは,相談段階では事情がよく分からず,一応法律的に理由がありそうな感じもするので受任したところ,後になっておかしな事情が次々と発覚するというタイプ。
 例を挙げれば,事業に失敗して多額の借金を抱えたが,頑張って返済して住宅ローンの残っている自宅だけは何とか守りたいという依頼者がいて,何か不審な感じがしたものの一応申立要件は満たしているようなので受任してみたら,その後受任時には申告されていない債務がぼろぼろ出てくるわ,事業やるときに決算書類偽造して金借りてるわ,おまけに3年前に自己破産してるわ・・・
 黒猫がいう「筋の悪い」事件は,主にこういった事件のことです。あえて定義するなら,「勝訴の見込みが低い上に,依頼者の言うことをあまり信用できない事件」ということになるでしょう。こういう事件では,多くが収入源にはつながらない上に,依頼者が思ったとおりの結果にならないと弁護士のせいにしてきて,紛議に発展するケースも少なくありません。

 ちなみに,こういう「筋の悪い」事件は,大企業などの依頼では滅多になく,大抵は面識のない一消費者から依頼されるのがほとんどなので,「筋の悪い」事件の受任を回避しようとする行動が極端になると,結局企業様の事件しか受任しないとか,元依頼者や知り合いの紹介による事件しか受任しない,などということになってしまいます。
 もちろん,弁護士としてあまり名前が売れていない段階だと,企業様の事件しか受任しないなんて贅沢なことは言っていられないのですが,そこそこ名前が売れてきて企業との顧問契約を何件も取れてきたりすると,企業の事件だけやっていても食べていけるようになってしまう(しかもその方が効率がいい)ので,いきおい面倒な消費者事件などには手を出さなくなってしまうようです。
 弁護士に対する社会的批判として「敷居が高い」ということをよく言われますが,弁護士が立てている「敷居」には,筋の悪い事件に対する自己防衛という面があり,弁護士登録当初は「日本一敷居の低い弁護士を目指すんだ!」などと調子のいいことを言っていた人でも,経験を重ねるにつれ「一般向けの広告を見て来る事件は筋の悪いものばかり」などという現実を突きつけられ,徐々にトーンが落ちてきてしまいます。
 いわゆる「筋の悪い事件」と弁護士「敷居」に関する問題は,一般に考えられているように単なる弁護士の意識のみから来る問題ではなく,実は非常に根の深い問題であるような気がします。

 

2008年10月23日 (木)

http://s-furuhashi.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-c87e.html

その債務整理、おかしいぞ(140万超の過払請求業務のやり方)

 現在、司法書士の簡裁訴訟代理関係業務は、経済的利益140万円の範囲で画されており、過払金請求についても140万円を超える場合は代理権を喪失する。
もっと、債務整理を受任した段階では、ほとんどのケースは、債務が残るのか、過払いになるのか、過払いである蓋然性が高くてもどの程度の過払いになるのかわからない。このような場合、とりあえず代理人として代理権を行使することができるとされているが、140万円を超えることが判明した場合には当然に代理権が消滅する。
したがって、債権調査の結果、過払金が140万円を超えることが判明した場合、簡裁訴訟代理関係業務は終了する。そこで、そのまま依頼者のために業務を続けるならば、以後は、裁判書類作成関係業務として訴状作成等の業務にあたることとなる。
ところが、過払金が140万円を超えることとなった場合において、訴訟手続によらず本人名で過払い請求を行い和解契約を締結する、同様に過払い請求をして140万円の範囲で司法書士名で和解契約を締結するなどの行為が行われているようである。しかし、これらの行為を業務として行うことに、司法書士法上の根拠はないと考える。
まず確認しておかなければならないのは、簡裁訴訟代理関係業務を除けば、訴訟手続を前提としない和解契約書の作成は、司法書士法上認められていないということである。
そこで、過払金が140万円を超えた場合の司法書士と依頼者との委任関係について検討すると、140万円を超えることが判明した時点で簡裁訴訟代理関係業務に関する委任契約は当然に終了し、そのような事態を事前に想定して、「140万円を超えることが判明した場合には委任契約の内容を裁判書類作成関係業務に切り替える」ということが委任契約の内容になっているのであれば、当然に裁判書類作成関係業務に移行する。したがって、前者の場合であれば、何ら司法書士法上の業務に関係なく、委任関係もないままに本人名で和解の申入れをしているのであり、後者の場合であっても、裁判書類作成関係業務に該当しない業務を行っているということとなる。
過払金が140万円を超えて簡裁訴訟代理関係業務かぜ終了した場合には、裁判書類作成関係業務として、訴状作成等の業務を通じて依頼者のために業務を行うのが本筋である。

 

 

 

2008年10月21日 (火)

http://s-furuhashi.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-52fc.html

 

その債務整理、おかしいぞ(成功報酬)

 成功報酬についての定義はないと思われるが、簡単に言えば、司法書士の一定の行為が紛争当事者の権利義務に直接影響して依頼者に好結果をもたらした場合の報償的報酬と考えられる。
成功報酬については、成功報酬の額(率)と、書類作成業務を行った場合の成功報酬の2点について考えることとする。
債務整理に関して言えば、成功報酬を検討する場面は過払金の返還を受けた場合が多いものと考えられ、その場合、返還を受けた額に一定の率を乗じた金額をもって成功報酬としているケースが多く見られる。
法律扶助の基準では、交渉によって得られた場合には15パーセントの成功報酬、訴訟によって得られた場合には20パーセントの成功報酬を認めている。司法書士の代理権の範囲が140万円までであることに鑑みれば、交渉・訴訟に要する労力、時間、得られる成果からみて、この程度の成功報酬は妥当なものであると考えられる。
しかし、なかには、3割~5割、あるいはそれ以上の成功報酬を得ている例もあるようである。報酬が、依頼事務の作業の対価、依頼に要した時間の対価、依頼事務の処理により得られた利益の対価であることを考えると、これらの成功報酬は高すぎるのではないかと考える。なお、弁護士の成功報酬体系を見ると、成果の額が高額になる程成功報酬の率を下げている例が一般的であると思われる。司法書士の場合には、次に述べるように書類作成業務によって成功報酬が発生するとは思われないため、成果の額は最高額でも140万円である。したがって、必ずしも、弁護士報酬のように成功報酬の率を細かく分けることまでは要しないのではないかと考える、
次に、裁判書類作成業務を行った場合の成功報酬についてであるが、そもそも、成功報酬は、司法書士が依頼者を代理して交渉または訴訟行為をした場合に、その行為にともなう報償的報酬として発生するものであると考えた場合、代理業務ではなく、書類作成業務により本人訴訟を支援した場合には成功報酬という概念自体発生しないものと考える。
たしかに、司法書士が書類作成業務を行って、依頼者本人が本人訴訟を遂行したとしても、本人が行った訴訟行為が裁判所における陳述程度であり、実質的には司法書士の行った書類作成業務によって成果を勝ち取ったものであるから、これに成功報酬の根拠を見いだす考え方もあるだろう。しかし、そもそも、書類作成についての司法書士の業務のあり方は、依頼者の主張を法律的に整序して書類を作成するものであり、本人を差し置いて司法書士の見解により書類を作成するものではない。そうすると、「司法書士の行った書類作成業務によって成果を勝ち取」るということ自体あり得ないものであり、仮に「そういうこともある」というのであれば、それは、司法書士法の定める書類作成業務の域を超えた業務を行っているというしかない。
これについては異論もあろうが、今一度、司法書士法3条に定める裁判書類作成関係業務と簡裁訴訟代理関係業務との本質的な違いを振り返るべきである。

 

 

http://www.hashiho.com/journal/archives/696

司法書士が勝手に解釈していた主張が、今回否定された。当然だ」というものです。
これは、司法書士が負けた受益額説に対しての意見だと思われますが、はっきりと主張しておきますが、受益額説は「司法書士が勝手に解釈していた主張」などでは決してありません。ちゃんと証拠もあります。
テイハンという出版社が発行している「注釈 司法書士法」という書籍がその証拠です。この書籍の作者は、司法書士の代理権の範囲を定めた司法書士法の法案の作成に係わった法務省民事局の官僚です。いわば法案の立案担当者であり、立法趣旨(どのような趣旨で法案を作成したか)を誰よりも良く知っている人物です。その書籍の97頁に以下のような記述が出てきます。
債務整理事件について、司法書士が裁判外の和解について代理することが出来る範囲は、債務弁済調停事件や特定調停事件における代理権の範囲と同様の基準によって判断する。従って、「紛争の目的の価額」の算定には、残債務の額ではなく、弁済計画の変更によって債務者が受ける経済的利益による。」

実は、上記の書籍は有力な証拠として裁判に提出されています。従って、受益額説は立法担当者の意思だったということであり、今回の最高裁判決は法務省民事局の立法担当者の意思に逆らって(立法趣旨に逆らって)出された異例のものであるということが分かってきます。
しかも、実際の裁判所の運用でも、例えば私の地元の名古屋簡裁の特定調停の受付では、受益額説により申立を受け付けていました(今回の判決により変更されるでしょう)。これは、裁判所の担当者レベルでも、受益額説を採用していた何よりの証拠です。