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巨額の損害賠償請求・司法書士や税理士へ余り過ぎた弁護士が襲いかかる時代 否認や非弁の無料鑑定・公認会計士資格 飯田はじめ03-6265-6349このブログは飯田の個人的意見です

東京の警視庁には地面師詐欺の被害相談が50件もあり協力する国民を裏切る恥ずかしい司法書士は永久追放の懲戒処分すべき

警視庁には地面師詐欺の被害が50件もあり協力する裏切り司法書士が居れば日本司法書士連合会や東京司法書士会は徹底的に排除すべき

詐欺の共謀共同正犯として刑事告発も東京司法書士会が為すべき

 

裁判記録の中の警察官調書(員面調書)を閲覧すれば裏切り者の司法書士が分かるので懲戒請求し永久追放すべきである

 

以下記事転載

不正・事件・犯罪週刊現代

テレビ・新聞が報じない「地面師詐欺」〜ついに明かされた驚きの手口
12億円の被害はこうして生まれた 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50906

 

森 功

 

  

テレビや新聞ではほとんど報じられていないが、地価の高騰する東京で土地取引をめぐる詐欺が続発している。知らぬ間に土地やカネが盗み取られる地面師詐欺はどう遂行されるのか? 詳細に迫る

役割分担された犯行

都心のビルや土地を所有するニセの地主を仕立て上げ、売買を仕組んで買い主から億単位の代金を騙し取る地面師詐欺は、捜査員たちのあいだで「ニンベン」とも呼ばれる。「偽」の字の部首から取られた符牒だ。

・・・

「地面師詐欺は地価が高騰してきた東京でここ数年、頻繁に起きているが、摘発できているのは氷山の一角。その地面師がらみの多くの事件で、マイクは何らかの足跡を残していると言われています。例の新橋5丁目で資産家が白骨死体で発見された変死事件でも、その名が取り沙汰されています」(警察の捜査関係者)・・・

温泉街で仲間を調達

次は、その情報をもとにニセ地主役を仕立てなければならない。浜田山の事件で、そこに抜擢されたのが、渡邊政志(逮捕時72歳)である。

地面師グループは事件ごとにそれぞれの役割を担う詐欺師たちが離合集散を繰り返すが、犯行が成功するかどうか、カギを握るのが、成り済まし役だといっても過言ではない。内田らが選んだ渡邊は検察の取り調べに対し、次のように供述している。

「('11年)6月初めごろ、(共犯で逮捕された)高橋国幹からニセ地主役をするよう指示されました。そこで会ったのが、内田です」

成り済まし役には、本物の地主と年恰好の似た人物を仕立て上げるが、取引現場に立ち会う必要があるので、それらしく振る舞う演技力も欠かせない。どのようにして探し出してくるのか。

「簡単にいえば、グループの中に手配師がいるわけですよ。それが今度の場合は高橋ですが、後ろに大掛かりな手配師のネットワークがあります」

と、先の不動産コンサルタントが話した。

「東京で仕事をする手配師の元締めは、千葉と神奈川にいるとされます。彼らは温泉街に人脈があり、そこから成り済まし役を調達するパターンが多い。千葉の手配師は、北関東の栃木や群馬の温泉地から、神奈川は箱根や熱海などに強みがある。

抜擢されるのは温泉地のコンパニオン派遣会社に登録をしている芸者崩れの中年女性なんかが多い。男女とも過去はそこそこのいい暮らしをしていて、何らかの事情で身を隠して清掃の仕事や風呂番なんかをしている。地方にはそういう足がつきにくい訳アリを束ねているやくざもいて、手配師にはそのネットワークがあるんです」

渡邊を逮捕した際、警視庁が把握していた住居は、埼玉県のアパートだった。念のため、そこを訪ねてみたが、住んでいた気配もなく、単に住民票を置いていただけのようだった。足がつかないよう、住民票だけを移すことぐらいは朝飯前なのだろう。

身元が容易にわからない人物であること、犯罪歴のないことなどは成り済まし犯の絶対条件だという。

今度の事件で、渡邊は成り済まし役になった理由として「単なる報酬目当てだった」と本音を吐露している。億単位を騙し取る地面師詐欺で重要な役回りを果たす成り済まし役としての報酬相場は200万~300万円。彼らにとってはいい小遣い稼ぎになる。

つまり成り済まし役は、曰くつきの詐欺師や事件師ではなく素人だ。したがって地面師グループが採用する際には必ず面接をする。そのポイントはどこか。

「一つは、しゃべりがうまいこと。それと記憶力がいいことでしょうか。そこを見極め、使いものになる、と判断すれば雇うのです」

先のコンサルタントは悪びれずそう説明した。面接では、取引に備えた予行演習もするとか。

「実際に事務所で取引を想定して目の前に座らせ、内田マイクたちが『これから本人確認をさせていただきます』と司法書士役をしながら、あるいは実際にお抱えの司法書士に質問させる。『身分を証明できるものを提示してください』と指示し、あらかじめ用意した偽造の免許証なり、パスポートなり、高齢者手帳なりを出す。

『何年何月生まれですか』『本籍はどこですか』『ご兄弟は』『生まれ年の干支は』などと矢継ぎ早に尋ね、淀みなく答えさせるんです」

指にマニキュアを塗る理由

成り済まし役の選抜には気を遣う。そのため面接は、たいてい主犯格がおこなうのだという。今度の事件だと内田であり、八重森だ。実際、成り済まし役の渡邊は、検事の取り調べに対し、こう供述している。

「内田の面接を受けたあと、(手配師の)高橋から地主役の面接に合格したと告げられました。その後、神田の喫茶店で別の人物と会うよう指示されたのですが、運転免許証用の写真を持参するよう言われました」

渡邊はもう一人のリーダーである八重森から面接を受けたときの模様を以下のように供述している。

「喫茶店で八重森に会った際、運転免許証の顔写真を見せると、背の景色などに問題があるといわれ、(6月)9日に写真の撮り直しを指示されました。教わった写真店で撮り直した写真を渡し、それから真の土地所有者であるAのところに下見に行った。その帰りに、八重森から1万円をもらいました」

ちなみにこの1万円は成り済まし報酬そのものではなく、交通費程度なのだろう。地面師事件は、成り済ましを捕まえなければ、捜査当局が立件しづらい。仮に逮捕しても口を割らなければ、捜査は難航する。そのため、渡邊がしゃべらないように気を遣っていたのかもしれない。

ところが、用意周到に犯行を計画したはずの内田たちにとって、ある誤算も生じた。渡邊が一連の事件に加わった間、日常の出来事を日記につけていたのである。犯行直前の'11年6月30日の日記帳には、次のような記載があったという。

〈八重森から(本当の地主A)名義で、自分の顔写真が表示された運転免許証、印鑑、偽造の印鑑登録証明書などを受け取った〉

内田や八重森たちにとっては、日記が彼らとの関係性を立証する物証として、命取りになったといえる。

「取引に臨む際、(渡邊たち関係者は)指にマニキュアを塗っていた……」

内田の論告求刑で、検事はそう述べていたが、それについて、地面師と付き合いのある不動産ブローカーはこう説明してくれた。

「それは、関係書類に指紋を残さないためです。不動産取引をするのにまさか手袋するわけにはいかない。それで、両手の5本の指の腹すべてに透明のマニキュアを塗っておく。ただ、逆に警察はまったく指紋のついていない不動産の書類を見ると、地面師事件を疑いますけどね」

地面師事件では、偽造した免許証や偽造パスポートを使って成り済まし役を仕立て、その次に仲間内のブローカーと不動産売買をした格好を装う。そこからカモにする買い手を見つけ、土地や建物を転売する形をとる。

今度のケースでも内田マイクは、仲間の福田尚人が社長になっている「ジェイ・パートナーズ」なるコンサルタント会社にくだんの駐車場を売却した体裁をとり、と同時に横浜市内の不動産業者に話を持ち掛けた。福田も逮捕され、すでに1審判決で懲役5年の実刑判決が下っている。

・・

森功(もり・いさお)
61年福岡県生まれ。出版社勤務を経てフリーに。『月刊現代』の連載で'08年、'09年「雑誌ジャーナリズム賞」を2年連続受賞。近著に『総理の影 菅義偉の正体』(小学館)などがある

週刊現代」2016年2月11日号より

 

注目の地面師裁判

http://mori13.blog117.fc2.com/blog-entry-2049.html

 本日発売の週刊現代に、注目の地面師詐欺事件を寄稿しました。以下、一部抜粋します。
 ほとんど報じられていないが、さる1月25日、不動産業者の耳目を集めた地面師事件の裁判が、東京地裁で開かれた。午後1時半、証言台に立った被告人は内田英吾こと内田マイク(63)という。身長180センチほどの長身で、がっしりした体躯の被告人は、丸坊主に近い白髪交じりの短髪に黒縁メガネをかけ、濃紺のブレザーを羽織っている。一見すると、ラグビーの監督のようないでたちだ。その正体はかつて「池袋グループ」と呼ばれた集団を率い、いまや日本の地面師の頂点に立つと評判の大物詐欺師である。内田マイクといっても、外国人やハーフではない。本名ではあるが、どのような経緯でマイクと名乗り始めたのかも定かではない。
「地面師詐欺は地価が高騰してきた東京でここ数年、頻繁に起きているが、摘発できているのは氷山の一角。その地面師がらみの多くの事件で、マイクは何らかの足跡を残していると言われています。まさにスター地面師。例の新橋4丁目で資産家が白骨死体で発見された変死事件でも、その名が取り沙汰されています」 と捜査関係者。

 現在、警視庁には地面師詐欺の被害が50件も寄せられているという説もあるそうですから、大変な数です。 2017-01-30 | 記事

 

警視庁が手を焼く地面師詐欺現場

http://mori13.blog117.fc2.com/blog-entry-2054.html

 本日発売の週刊現代に地面師詐欺の後編を寄稿しました。以下、一部抜粋。

 詐欺のスキームをつくった58歳の主犯を中心に、地主になりすました67歳の女、その世話係だった54歳の男、土地の買い手を探してきた50歳の男。4人組は役割分担がきっちり決まっていた。犯行から4年後の摘発は、なりすまし犯の身柄を抑えられたことが大きい。
ところが逮捕から起訴まで22日の留置・拘留期限を迎えると、東京地検は不起訴処分を下し、彼らは無罪放免となってしまう。とうぜんのごとく現場の捜査員たちは地団太を踏んだ。が、ことはそれだけでは済まない。
実はこの間、土地は被害者の不動産業者のよって転売され、一軒家が建った。事件のことなどつゆほども知らないごく普通の家族が、そこに住んでいるのである。

 あの手この手の詐欺師たちに警視庁の捜査員たちも翻弄されています。つい先頃も、1件摘発しているのですが――。

2017-02-06 | 記事 | コメント : 0 | トラックバック : 0 |

 

 

不正・事件・犯罪裏社会

ご用心! 不動産のプロまでダマされる「地面師」たちの手口
土地の所有者になりすます詐欺集団

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50110

森 功  

土地を買うために大金を振り込んだら、売り主は真っ赤な偽者でカネは闇に消えた……。にわかには信じられないほど奇怪な事件が、現代の東京で頻発している。裏社会で蠢く詐欺師たちの手口とは?

不動産のプロも騙される

「うちの場合、印鑑証明を偽造され、それに気づかないままでした。司法書士の力量の問題もあります。ただ、最近は偽造どころか、まったく同じ物をつくれるらしい。たとえば3Dプリンターを使って実印を作り、本物と見分けがつかないほど精巧な書類を偽造する。見破りようがないケースも少なくありません。

また偽の実印を使って改印し、新たな印鑑証明を作り直す。それを繰り返せば、どの時点で偽造されたか、わからなくなる」

そう悔しがるのは、東京都内でマンション開発を広く手掛けてきた40代の不動産会社社長Aである。発端は昨年5月のこと。同業の不動産業者から渋谷区富ヶ谷にある住宅地の取引を持ち込まれたという。・・

 

http://www.office-nagata.jp/14754903646836

地面師とは-司法書士との関わり/東京都墨田区の司法書士長田法務事務所

コラム15(地面師とは-司法書士との関わり)・・・・・

地面師とは、他人の不動産を鮮やかな手口で勝手に売り飛ばしてしまう、不動産を扱うプロの詐欺師のことです。普通の人は、不動産を勝手に売却できないと考えているでしょうが、彼らは、法律を知り尽くした魑魅魍魎の類として、戦後の高度経済成長期から現在まで、どこかで活躍しています。

 狙われてしまったら、なかなか見破ることはできない職人技をもっていて手ごわい相手です。そして、勝手に売却された不動産の損失を全て回復することは困難です。

地面師という天才的な不動産詐欺師がいます最近は、バブル期に流行った地面師(不動産詐欺師)による事件が増えてきています。

 傾向として、数十年も無担保で名義変更していない、売主が近くに住んでいない、高齢者所有の高額な土地が狙われやすいようです。

また、相場よりもかなり安いことと現金決済を急ぐことが特徴の1つです。

 

昔の地面師と呼ばれた人達の手口は、

① 裁判所の制度を悪用する(本人訴訟と欠席裁判や即決和解などを利用した判決による登記) 

② 弁護士(元?)を利用する(代理人として来る)

 ③ 権利証を偽造したり保証書制度を利用する(今は保証書はないけど、権利証偽造はある)

 ④ 本物の印鑑証明書や住民票、健康保険証を用意する(昔は、売主を勝手に住所移転させてしまったものです)※ 窓口が混雑している役所を探して本人確認をすりぬける 

⑤ 法務局や司法書士をだます(完璧な書類とアカデミー賞モノの演技で)

 現在の地面師たちは、昔の②、③、④、⑤の演出を、

デジタルな偽造技術となり済ます売主でバージョンアップさせています。

 

デジタルな偽造に関しては、中国人の方に聞いた話では、運転免許証など、その筋の人は簡単に作るそうです。また、役所の証明書も紙を手に入れれば、

本物の紙で偽造できるそうです。

 さらに、中国人から金を借りている日本人も利用できるそうです。

その上、日本の刑罰はゆるいので、犯罪が割に合うそうです。

 この他にも、ホームレスや多重債務者を、逮捕要員(捨て駒)として利用したりします

 

とにかく、芸術的な詐欺師グループですので、狙われたら、ほぼ終わりです。

余程のことがない限り、責任追及は困難です。余談ですが、地面師側(売主)が悪い司法書士を用意していたらどうでしょうか?

買主は、まんまとやられてしまいますね。怪しい取引には買主が司法書士を指定しましょう。信頼できる司法書士を知っておくことが大切です。 

地面師事件を完全に防げた訳ではありませんが、過去の偉大な司法書士達は、この地面師グループを直前で見破ったこともありました。 

その1つの方法が、経験則(独自のノウハウ)と本人確認(人・物・意思の確認)なのです。 

ただ、現在は昔と違ってデジタル技術の発達が著しく、書類の偽造を見破ることは、ほぼ不可能です。さらに、印鑑(実印)も簡単に複製できます。

しかも、元司法書士や元弁護士が地面師グループにいます。

 だから、司法書士も本人の運転免許証や印鑑証明書を信じられません

だって、本物がでてきますから。正直わかりません。じゃあ何を信じているの?

それは、経験と本人確認のノウハウでヒミツです。 

本人確認への協力のお願いについて

たまに、本人確認を嫌がる方がいます。理由は、いろいろありますが、

怪しい取引は、本人確認を理由をつけて嫌がることが多いです。また、時間的に本人確認をさせない方向にもっていきます。この場合は、取引を流すこともあります。最近は不動産業者の方も、本人確認に理解を示して下さいます。

 

 

『本人装い移転登記未遂容疑  司法書士ら3人逮捕』

2008-05-17 16:04:54 

http://ameblo.jp/sarakinn-higaisya/entry-10097587386.html

テーマ:ブログ

北本市の会社が所有する不動産の所有権を無断で暴力団組長に移転させようとしたとして、県警組織犯罪総合対策本部と武南署は9日、司法書士の中本幸男容疑者(62)(行田市棚田町)ら3人を、不動産登記法違反(虚偽情報提供)、電磁的公正証書原本不実記録未遂などの疑いで逮捕した。「本人確認情報提供制度★」を悪用した虚偽申請が警察に摘発されたのは全国初。

 ほかに逮捕されたのは、山口組系傘下の暴力団組長で自称会社役員山崎秀豊(63)(熊谷市末広)、会社役員牛久保憲一(34)(行田市若小玉)の両容疑者。

 発表によると、3容疑者は、北本市の建設会社が群馬県内に所有する土地・建物(評価額約2700万円)の所有権を、売買契約によって山崎容疑者に移転したように虚偽登記しようと計画。2007年5月、偽造した売買契約書や虚偽の本人確認情報などを前橋地方法務局太田支局に提出した疑い。3人の行為に気付いた建設会社の社長(41)が「土地・建物の所有権を勝手に移されそうになっている」と申し出たため、移転登記は未遂に終わった。

 この社長は牛久保容疑者と顔見知りで、「土地の登記済証を見せれば金を貸してもらえる。登記済証と印鑑証明を貸してほしい」と頼まれ、一部の登記済証などを渡していた。登記済証がない土地について、中本容疑者は本人確認情報に「会社社長と面談し、登記済証は紛失したと言っている」などとする虚偽の情報を記載していたという。

  ★本人確認情報提供制度 土地・建物の所有権を移転する際、司法書士や弁護士が登記義務者と面談し、本人に間違いないことを示す書面(本人確認情報)を登記官に提供すれば、所有権移転に必要な登記済証(または登記識別情報)が不要になる制度。取引決済の円滑化などを目的に、2005年3月施行の改正不動産登記法で創設された。』

法律家が犯罪に手を出すようでは終わっていますね。

 

司法書士へ損害賠償請求4,751万2,500円約4250万円の損害賠償が命じられ

以下記事転載

不動産取引の際の本人確認に当たり過失があったとして司法書士の責任を認めた事例

2015年03月01日テーマ: 

民事訴訟判例タイムズ1408号で紹介された事例です(東京地裁平成24年12月18日判決)。本件は、不動産取引に当たって、所有者の替え玉である者の本人確認を怠ったとして、司法書士に対して損害賠償請求が提起されたという事案です。本件で特徴的なのは、替え玉が「権利証(登記済み証)を喪失した」と申し立てたため、司法書士不動産登記法に基づく本人確認提供情報制度により本人確認したという点です。

不動産登記法が平成16年に改正され、それ以前は権利症を紛失した場合には、登記義務者(本件でいえば真の所有者)に対して登記申請があったことをはがきで通知し、登記義務者が登記官に対し間違いない旨の申出をすることにより初めて登記申請が受理されるという保証書という制度がありましたが、法改正により、保証書制度は廃止され、事前通知制度という保証書制度よりもさらに厳格な手続(現住所のほかに前住所にも本人限定受取郵便で通知がされた上に、受け取った者が実印を押印して返送する)が創設された一方で、司法書士や公証人などの有資格者が本人確認を行った上で登記官に対しその旨の情報提供をして登記官が相当と認めたときは登記がされるという新たな制度も加わりました。

後者の方が早く、圧倒的に便利ですので、権利証を紛失したという場合に不動産取引をするのであれば、普通はこちらの手続を利用します。私も、会社の清算人として不動産を売却するに際し、会社の前代表者が故人となっており(そのため私が清算人ということになったものです)、権利証が見当たらず困りましたが、この制度を利用してきちんと売却することができたことがあります。その際、司法書士が決済日よりも前に私の事務所まで来て、運転免許証の確認のほか、権利証紛失の経緯(もちろん私は知らないのですが)などを結構詳しく聞かれたように思います。

ちなみに、破産管財人や後見人の居住用不動産処分、相続財産管理人としての不動産の処分など、裁判所が許可書を出してくれるケースでは、権利証がなくても大丈夫で、弁護士が不動産を処分するケースというのは多くがこのような裁判所からの許可を得てから行うものですので、権利証の有無というのはあまり気にしないことが多いのですが、会社の清算人とか後見人の非居住用不動産の処分などでは権利証が必要となってしまうので、あとから気付いてあわてることもあります。

本件で、司法書士は、運転免許証の提示を受け、その記載事項などを一応確認したものの、例によってこの免許証が偽造されたもので、その有効期間が住民票や印鑑証明書(これらも偽造でした)に記載された生年月日と矛盾していたのに気が付かなかった点に過失があると判断されました。

具体的には、住民票等の生年月日は昭和10年「5月23日と」なっており、免許証の生年月日も同年月日となっていましたが、免許証の有効期限は、生年月日の1か月先である「6月23日」となっていなければならないのに、この点を看過したのは司法書士としての注意義務に反しているとされました。

免許証の有効期限など気にも留めないような気もするので、少し酷なような気もするのですが、免許証の有効期限については道交法92条の2第1項に明記されており、不動産登記法に規定されている本人確認情報提供制度により本人確認を行うことが求められている重い責任を背負っている司法書士(前提として、本人確認情報提供制度については、司法書士など直接本人確認する者が慎重に確認することがこの制度の適正な運用にかかっているのだから、本人確認を行う者には高度な注意義務が課されているとされています)としては当然知っておくべき知識であり、自分が免許を持っていないから知らなかったという弁解は通じないとされました。

また、本件では、委任状などに押印された印影と偽造された印鑑証明書の印影が異なっていたということもあり、個人的には、この点一本でもアウトのような気はします。

本件で司法書士に対し約4250万円の損害賠償が命じられています。

本件は控訴されているということです。

弁護士は、その職務上、単発の取引の手続を代理するというようなことはなく、訴訟などのように継続して業務を行うことが多いので、あまり、本人確認ということが重要となる場面は多くありませんが、たまに「取引に立ち会ってくれ」というような依頼があることもないではなく(私はそういう依頼は引き受けませんが)、それまで一面識もないような人の取引に立ち会うようなことをしてしまった場合には、本件と似たような問題が発生することもあるかもしれません。

 

司法書士損害賠償 登記義務者の成りすましを看過(過失相殺7割)

司法書士損害賠償 登記義務者の成りすましを看過(過失相殺7割)
http://taxmlcheck.jugem.jp/?eid=1792
国税理士会報 平成27年11月10日号より。

○TAINS判決・裁決紹介
司法書士損害賠償 登記義務者の成りすましを看過(過失相殺7割)
東京地裁平成26年11月17日判決。
厳しいですね。
売買代金3500万円と報酬7万8千円の3割が損害賠償額と認定。
つまり、1052万円3400円です。
買った本人が7割悪いとは言いつつ、これはなんというか。
印鑑登録証明書の印字ずれや、運転免許証にインクにじみがあった。
平成21年東京法務局・東京司法書士会が注意喚起したではないかと。
いや、司法書士って、そこまでの不正登記事案発見義務を負うのですか。
税理士でよかったと、いやしみじみ思いました。
(税理士・公認会計士 濱田康宏)