高利回りに目が眩んだ?

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 政界に飛び込んで42年半。こんな脇の甘さで、よくも永田町を泳いでこられたものだ。当選7回を誇り、今や自民党初の女性派閥領袖として“番町政策研究所”を率いる山東昭子氏(74)が、詐欺師に騙され、3000万円もの大金を取られていたことが発覚したのだ。
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 発端は先月11日。都内の貸金業「バンリ」の代表取締役、落合文太郎容疑者(71)が、次男の是光容疑者(47)とともに詐欺容疑で逮捕されたことに始まる。

 社会部デスクが言う。

「落合容疑者は2010年に都内の男性に、『香港で金融をやるから貸してほしい。年利13%以上だ』と謳い、約2億4000万円を口座に振り込ませました。しかし、実際は投資せず、その金で豪遊していたことが発覚し、お縄となりました。さらに今月1日には、同じ容疑で2人とも再逮捕されている。被害者はさらに増えそうで、詐欺の総額は20億円を超えるとも言われています」

高利回りに目が眩んだ?

 捜査関係者が後を受ける。

「その被害者の1人が、なんとあの山東さんだったのです。もっとも彼女は被害届を出しておらず、単独で落合を相手取り、民事訴訟を提起していました」

 山東氏側が提出した訴状によると、彼女が詐欺被害に遭ったのは11年の11月。落合に、やはり香港での金融業開業の話をされ、元本保証で年利13・5%の高利回りと誘われて、これを鵜呑み。ポンと3000万円を差し出してしまったのだ。

「ところが翌年の4月、落合から“のっぴきならない事態が起き、身をかくさなければならなくなった”、“理由も居場所もあかせず携帯での連絡もできない”という内容の手紙が届いたのです」(同)

 ちなみにこの落合容疑者、知る人ぞ知る人物なのだ。

 経済部記者が言う。

「彼はバブル期に東京相和銀行(現・東京スター銀行)の創業者・長田庄一氏のもとで暗躍していた、金融ブローカーです。もっともバブル崩壊後は、鳴りを潜めていましたが……」

■もう思い出したくない

 手紙を一読し、ようやく詐欺と気付いた山東氏は激昂。手紙をびりびりと破った。落合に連絡を取ろうとするも音信不通、やむなく提訴に踏み切った次第。ちなみに、破った手紙はセロハンテープで補修され、裁判所に提出されている。

 結局落合は1度も出廷することはなく、山東側の請求通りの判決が下った。

 しかし、

「裁判所の決定にも落合は一切応じておらず、今日にいたるまで山東さんは1円も取り返せていません」(先の捜査関係者)

 それにしても、人生経験も豊富な国会議員が、なぜひっかかったのか。

 ご本人が語るには、

「もちろん、憤慨していますよ。ただ、昔から選挙でお世話になっている方がいまして、その方の紹介で、落合さんと知り合いになりました。ですから、古いお付き合いというわけではありません。どんな人かも知りませんでした。でも、そういう経緯だったので私、断れなかったんですよ。それでいきなり(落合が)行方不明でしょう? 本当にひどい目に遭っちゃって」

 今後の対応については、

「被害届は今後どうするかわかりません。弁護士さんにおまかせしておりますのでね。でもお金もきっと、どこかに隠し持っているんじゃないですか? ただ、もう何も思い出したくありません……」

 と、回収は半ば諦めモードだが、領袖にとって資金は命綱。今後の派閥運営に支障をきたしかねないのだ。

ワイド特集「女という商売」より

「週刊新潮」2017年2月16日梅見月増大号 掲載